残酷な天使のテーゼ

 クリスマスも終わり、年越しの雰囲気が街にあふれ始めましたね。

 今日は四半世紀ほど前にあった忘れられないクリスマスの話をしようと思います。

 恋人とのはじめてのクリスマス。

 彼氏(彼女)の家に行った時、何を期待しますか?

 甘いディナー?恋人達の語らい?プロレス?様々じゃないかと思いますが、プレゼントというのもクリスマスの1要素でしょう。

 ティファニー、4℃、ロクシタン、本の福袋等々。

 彼氏のアパートに誘われまして、いそいそとお邪魔したわけですよ。

 赤いソファーに座るように勧められ、彼は言いました。

「目を閉じて……手を出して」

 もう完璧にロマンティックじゃないですか、ドキドキですね。

 言われた通りに手を出して待ちます。

 ドサッ、ズシッ

 ロマンティックでない重さが手にかかりました。

 目を開けると手の上に鎮座する

『新世紀エヴァ⬛︎ゲリオンDVDボックス』

 確かに私オタクですけど、エヴァのオチに納得が行かない口だが?まってこれがもしやプレゼント?

「買っちゃった」

 プレゼントですらなかった。

 単なる自慢だ。

 オタクの狩猟報告。

 ごめんなさい。こういう時どんな顔をしたらいいか分からないの…。

 その後何かもらった気もしますが、思い出せませんね。女海賊大全だったかもしれない。

 私の趣味をちゃんと汲んでくれたのは嬉しかったんですけど、もう持ってたんだ。

 これが今の連れ合いです。

 今年はウォーカーズの福袋とリクエストした石鹸くれました。

 石鹸はいいね。石鹸は体を綺麗にしてくれる。リリンのうみだした文化の極みだよ。

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