近況ノートから読みにまいりました。
先にそちらを読んでいなければ、小説だけ読んで執筆の動機まで思い至ったかどうかわかりません。とはいえ、「正しい読み方」はないとご自分でも書かれていたので、そのつもりで読んでよいのだと思いました。
印象に残ったというか、謎として気になったのは、「花/蜜」という象徴と「卵」という象徴の対比です。
花は蜜と同様、身体から「生える」ないし「溢れる」ようなもの、身体の境界を曖昧にするものとして描かれています。むさぼりたくなるような誘惑、自堕落な快感、取り除くのも他人に依存し、「絞り」取られる状態。
それに対して卵は、ハナオトナになってしまうことを回避した(?)結果として、「コドモ」と「オトナ」をつなぐ路を外れた代償としてやって来るように見えます。おそらく、いくぶん外界との境界となる「殻」をともなって。
「あぶあぶ。あぶあぶ」という、溺れを連想させるような、あるいは赤ん坊の喃語を思わせるような、擬音語とも擬態語ともつかない繰り返しは、花/蜜と卵の象徴を結びつけつつ隔てているように感じました。
作者からの返信
maruさま、コメントありがとうございます。
とても丁寧に読み解いていただけ、作者冥利に尽きます。
おっしゃる通り、「花、蜜」は勝手に生え、溢れるものであり、採取、搾取が可能なもの。
そうして「卵」は、卵そのものよりも、「卵を産んだ」という事実に意味があるものとして、物語の最後に置きました。悩み、迷い、搾取され、克服し、けれど卵を産んでしまった。
「あぶあぶ、あぶあぶ」に関しては、原始的で、グロテスクで、溺れるような行為の象徴。普遍的に求められ、けれど身を沈めてしまうようなそれ。
沢山のことを感じ取っていただけ、本当に嬉しいです。
への応援コメント
あー……
これが純文学の世界……?
かなり難解な感じですな( °o°)
凄まじい技量……
作者からの返信
Resetterさま、コメントありがとうございます。
独特な世界観ではありますが、褒めていただけたこと、嬉しく思います。