第3話

 ところが。

 この空気が変わったのは、2025年の12月でした、

 NHKが、放送100年記念特集ドラマ『火星の女王』をオンエアしたのです。


 人類が火星移住を果たしている100年後の未来を描く大型SFエンターテインメント。突如現れた謎の物体をめぐり、火星と地球の人々の欲望と希望が交錯するヒューマンドラマです。

 放送100年を機に、これまでの歴史を振り返りつつ、これからの100年を模索していく「宇宙・未来プロジェクト」の一環として制作・放送されます。


全3回(2025年12月13日・20日・27日)

原作:小川哲 脚本:吉田玲子 演出:西村武五郎、川上剛 制作統括:渡辺悟 プロデューサー:石川慎一郎、原英輔、大久保篤、服部竜馬

音楽:坂東祐大、yuma yamaguchi


 テレビで『火星の女王』を見て、私は奇妙な感慨を覚えました。


 2125年の木星を舞台にした『さよならジュピター』と

 2125年の火星を舞台にした『火星の女王』の、

シンクロニシティは偶然であってもおかしい。


  《混沌》『さよならジュピター』。

  木星太陽化計画。ミディアム・ブラックホール。ジュピター。


  《洗練》『火星の女王』。

  火星撤退計画。⦅漆黒の球体⦆。コクーン。


 両者は実に興味深い!


 このシンクロニシティは、日本語では「共時性」と訳されています。複数の出来事が意味的関連を呈しながら非因果的に同時に起きることです。

 誰かが「これは、おかしい」と言うべきでしょう。告発ではなく、笑ってすませれば、それでいいのです。


《アーサー・C・クラーク氏からの手紙》

 小松氏から『さよならジュピター』への出演要請を受けたアーサー・C・クラーク氏が、それは自身の最新作『2010年宇宙の旅』と似通ったプロット(木星の太陽化という)であるとの驚きが返信で示されていました。

 これも、シンクロニシティ(共時性)があったのでしょう。


 どうやら『ドキュメント・さよならジュピター』を公表する時期が迫っているようです。

                             (完)


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