(第三景)宵のRバスターミナル構内

通行人もまばらな宵のRバスターミナル。構内を外灯がほの赫く照らす。通路の石畳に、間を置いて丈高い植樹の影が落ちている。突風に葉影が揺れる。ふたたび静止したそれを通行人の靴が踏む。バスが構内に入って来る。黒のジーンズの若い女が通り過ぎて行く。雑居ビルの窓明かりの一つが消える。K町行きバスの停車位置に立つ中年の男が、スマホに見入りながらバスを待っている。

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