色彩の音廻

@Ellen7

第1話無色

バンいつもの音だ。またか…代わり映えのない生活だ〝色〟が無い。「あんたが悪い全部悪い!」僕は聞き流す…母親からの暴言は慣れたどうせ変わらないから聞いても言っても…父親の暴力は痛い、退屈しのぎで僕に暴力を続ける。両親の暴力行為は僕の〝日常〟だ。洗濯は手を使い、食事は親にバレない様に少しづつ食べている。何でこんなことしているんだ?両親に優しくされたことはない僕が初めて覚えた言葉…「死んでしまえ」「消えてしまえば」など挙げればキリがない。僕は望まれてないだから価値が無い。「大丈夫だよ」この言葉に何度希望に縋り付いた?学校でも居場所は無い。親が親だから友達を作ったら父親は暴力母親は暴言…だんだん僕から人は離れていく。だけどこんな僕にも居場所があった町中に路地があり〝子どもだけど子どもじゃない〟人達が集まる居場所がある僕もそこに通っている。ここにいるみんなは親からの暴力行為受けた子や育児放棄された子達がいる。みんな年齢はバラバラだけど境遇は一緒だだから仲間だ…そう思っていた、事件が起きる。僕は11歳の久遠音廻(くおんおとね)男性だ僕が通っていた所ここでは命園(めいえん)と呼ぼう、僕の父親が園内に入ってきた。父親はパンと頬を叩いた後僕を連れて帰ってしまった。みんなは怯え隠れるしかできなかった。明日からまた〝色〟の無い生活が始まるのかと憂鬱な気持ちでいた。僕の家は電気はつかない水道はギリ止まらなかった、父親はギャンブル母親は浮気なのに離婚しない。なぜなら〝めんどくさい〟からだ。なのに両親の喧嘩は絶えない僕は空気の様な扱いだから僕は自分の存在意義が分からなくなっていた命園にももう行けない。父親が警察に言ったからそこにいた子たちは施設や少年院に連れてかれた命園は立ち入り禁止になった。これがきっかけで僕はさらに居場所がなくなった。だけどある日を境に僕の人生が大きく変わった…七森さんとの出会いだ。七森(ななもり)は警察官だった、とある事件で警察官をやめて個人の探偵事務所を生業としている人。僕には〝色〟が視える色によって喜怒哀楽人の過去を影のように視ることができる。両親は今までの虐待が公になりぼくは七森さんの事務所に引き取られた。七森さんは優しくそして僕と同じ〝何かを視える〟力を持っている、七森さんの場合は〝危険を察知する〟事が視る事が出来る。僕の〝色〟と似ているが七森さんの場合は赤危険青安全と2色の色を視ている。僕はの視ている世界は一般社会に出たことで多くの色が視える様になった。それまでの育児放棄生活は〝灰色〟〝黒〟が主な色だったから…僕は生まれつき視ている世界が違った…初めから〝灰色〟しか視えていなかった。たまに両親の色が変わる時があった赤が怒りピンクは欲望この〝視え〟のお陰で今まで生きてきた。七森さんは緑が主な色だった初めて視る色だ、僕は自然と泣いていたもしかしたら緑は〝安全〟を意味しているのかな?

七森さんの事務所は他にもう一人いる、茜山流(あかねやまりゅう)主に経費と捜査依頼の管理をしてくれる人だこの人からは黄色が視えるおそらく優しいを意味しているかも?僕もこんなに多彩を目にするのは初めてだから戸惑いを隠せない。

茜山さんは元引きこもりのネトゲ廃人だったらしいネットの記事で七森さんの探偵事務所を見つけ雇ってもらった、本人曰く天職だそうだ、隙があったらゲームの報酬をゲットしている彼の名言「デイリーは呼吸、ウィークリーは1日、マンスリーは一週間で終わらす」と言っているだけどただのゲーム廃人ではなくゲー厶から得た推理力や情報収集能力が高くこの事務所を支えてるのは事実。僕は事務所で働くことになった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る