★2 異世界というジャンルについて
★2 異世界というジャンルについて
2000年代にライトノベルという呼称がなされるようになった。ライトノベルのジャンルで近年圧倒的に多いのが「異世界」や「異世界転生」のようなものだ。現在では常識的になっている。
■ 敷居の低さ
まず、異世界モノを否定や批判をしている訳ではないと書いておく。私も異世界モノのラノベやアニメが好きだからだ。
さて、ライトノベルを読む層は実に幅広い。昔ながらの純文学と比較すると、誰もが入りやすいのだ。「異世界」という世界観はRPGゲームをプレイしたことがある人にしてみればそのパロディのように読んで楽しむことが出来て、また、「異世界に転生」するということについても、これは誰もが入りやすい。
自分が死んだ後のことを考えたことの無い人間はほぼいないだろう。そして、死んでから戻ってきた人は存在せず、人から死後の話を直接聞いた、なんて人もまたいない。
もしそんな話を直接聞いたことがある、という人が目の前に居たら、私が徹底的に罵倒して差し上げよう。
であるから、死んだ後に自分の意識がどこにいくのかは誰にもわからないし、だからこそ、そのことについて想像を巡らすことはよくあることなのではないか?
そこには「無」が有る(無い)という考えにたどり着く人も多いはずだ。無である状態がどのような感覚なのか誰にもわからないし、考えていると私は気持ちが悪くなる。
どのような想像をして自分の中で結論が出ていたとしても「異世界に転生」する可能性を否定出来る人間もまた存在しないという事だ。
であるからその「異世界」「異世界転生」というテーマは読む人にとって敷居が低いのだ。想像しやすいから。もちろん、異世界転生モノが劣悪なモノという意味合いは全く無い。私も様々な異世界モノのアニメを見たりしている。
それら「異世界モノ」は読む人だけでなく書く人にとっても敷居が低いということは、わざわざ書くまでもない。それだけ多くの作家が存在するのだから。
世界観の説明をかなり省けるという点が最も重要なことだ。
中世ヨーロッパ的な背景があり、魔法使いが存在し、巨大な剣を軽々と振り回す戦士も居る。そしてエルフはほぼ人間のような見た目だが、耳が猫っぽい感じになっているか、尖っているかしていて、長生きし、魔法に特化している。魔物が存在する。ギルドという組織もある。魔物退治の依頼をこなしてお金を稼ぐ。魔物を統括している魔王が存在する。
多くはRPGゲーム等で経験したことのあるような設定なのだ。
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