【長編】妖魔夜行(仮)
ちゆ〜れっと
#1 桜木町
千葉県のとある大学の通信工学科の大学生・北白河篤真は、今日も何も考えずに終電に飛び乗った。
骨の髄まで沁みる寒風とバイト終わりのえも云われる憂鬱の中、サイゼリヤで夕飯を食すなどし、気づいたら 23 : 30 であった。
今日は 2 月 2 日 火曜日。
ふと、今月の生活費が未だ振り込まれていないことに気づいたので、母に LINE を送信してやる。
『そう言えば、今月の生活費ってまだ?』
「やび」
「すまぬ忘れてたわ。明日振り込む」
母は優しいがこういう感じの人なので、父にも同様の文面で催促する。倍くらい忙しいはずの父の方が何故か対応が早い。
未だ手元に無い金のことを考えても仕方がないので、その金で何をするかを考える。
年始のバイト代もそろそろ入ってくる。ゲーム機か旅行かで悩ましいが、おそらく旅行を選ぶと思う。
積もった雪すら数年に一回しか見ない地方の出身なので、オンシーズンの雪国を見に行きたいなぁなんて想像を膨らませる。
盛岡出身の友人は、冬休みをどのように過ごしているのだろうか? ずっと家にいるのだろうか? 今度聞いてみるかぁ。
感覚に従い、列車を降りる。
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
『えっ?』
確かに総武線に乗った筈なのに、降り立ったのは桜木町だった。発車標を見ると
大宮 4 : 18
と標示されていた。まさかの始発列車である。
と言いつつも、桜木町には来たことは何回かあるので、さして驚きも焦りもしていない。
とりあえず改札を出る。
朝飯がてら一蘭でも行くか。
すると、一人の少女に呼び止められた。
「もしかして、乗り過ごしちゃった感じですか?」
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