怪奇部怪奇相談所

土竜僚機(しゃけごぜん)

見えない皿1

「なぁ知ってるか?今日も学校にカッパが来たらしいぞ」


 理由のわからないことを言っているのは、友人であり怪奇部部長の

 津田 泥勝(つだ でいしょう)だ


「津田、その話は昨日も聞いたよ。何度も言ってるだろう。カッパは俺の友人だって」

「なら、目の前に連れてきてくれよ、怪奇部にカッパが入れば物珍しさで、いっぱい人来るだろ?」

「それも昨日聞いたよ、その案はカッパは恥ずかしがり屋だから、人がいるところが嫌だって言ってたから没だって」


 こんな会話を毎日。

 怪奇部は津田と俺しか部員がいないので、これと言った活動もできず

 教室で駄弁るだけになっている。

 俺はそれでも構わないのだが。

 2年の付き合いでわかってき、津田は活動がしたいらしい

 最初は俺と同族だと思っていたがどうやら違うらしい


「津田は、怪奇部でどんな活動したいんだ?よく考えてみろ特にやることもないだろう?

 だから部員も増やさなくていいと思うんだが」

「ひびきはわかってないな。怪奇部にはロマンがつまってるんだぜ?好きだろ?UMAとか妖怪とかさ。」

「あのさ、この学校の怪奇部の活動内容、ほぼオカルト部なのは知ってるか?

 しかも、あろうことか、オカルト部が怪奇部とは別にあるんだよ」

「そりゃわかってるけどさ!それとこれとはべつじゃん!」

「熱くなってるところ悪いけど、客来てるぜ?」


 うちに客が来るなんて珍しい。


「すみません、怪奇部というのはここで合ってますか?」


 1年の上履きだ、それに女の子。

 そして、、、小さい。

 全体的に。

 猫背で、さらにちいさくみえる、目が合わない。

 目が合わないわけでははない、泳いでいるのか。


「このポスターを見て来たんですけど、まだやってますか?」

「まだやってるとも!怪奇現象は何でもお任せ、怪奇部相談所は年中無休だからね」

「俺はまだ、その営業については全く同意してないのだが?」

 小声で言う

「とりあえず、話だけでも聞こうぜ?大スクープかもしれないからな」

「しかたないな、俺は座ってるだけだからな。」


 改めて座り直す、依頼者の女の子もすでに座っていた。

 ちっこいな、本当に。


「僕は怪奇部部長、津田!、今回の相談はどんな相談で?」

「えっと……私は1年の小久保です、相談したいことが…ストーカー被害なんですけど」


 ストーカー?!怪奇部になんてもの持ち込んでるんだ

 というか、津田も流石に断るしかないだろ。警察案件じゃないか。


「ストーカーね〜いつ頃からそれは感じてるの?」

「一昨日の昼くらいから感じてて、まだ特に直接被害とかは受けてないんですけど」


 おかしいだろ、普通に話を続けてるのは!

 流石に止めるか……


「津田、これは俺らの領域なのか?警察案件だろ?」

「最後まで話聞こうぜ?多分俺らの領域だから、ひびきはちょっと結論が早いんだよ」


 ぶん殴りたくなるほど憎たらしい顔だが、こいつの感は当たるから

 大人しくすることにした。


「で、直接被害がないから、どこにも相談できずに怪奇部にきたと。そんな感じでオッケー?」

「はい‥‥それと別なことかもしれないんですけど、その、一昨日から明晰夢を見るんです。」

「その夢の詳細は?」

「なんというか抽象的で申し訳ないんですけど、魂を抜かれる夢というか

 夢の中で金縛りにあって、自分の意識がなくなるのがわかるというか……」

「それは、辛いなー、このところちゃんとねれてないってことでしょ?」

「そう……ですね」

「だったら君が依頼したいのはその原因を特定するか、ストーカー自体を無くせばいいのかな?」

「そうですね……そんな感じのはずです」


 ほんとに警察案件のが丸い。

 それでも。津田は言う


「じゃあ今日から調査開始するからよろしく、ひびき」

「俺はまだ納得はしてないんだが……」

「まぁまぁそう言わずにさ、めったに依頼なんてないんだからさ、俺とだべってるだけなのも暇だろ?」


 そう言われると確かに依頼なんてものは1年ぶりだ。

 だったら久しぶりに付き合ってやってもいいかもしれない。

 暇であることには変わりないしな。

 こいつと会話をするよりは時間は潰れるか


「しかたねーな、取り敢えず調査すればいいんだろ?一年女子も

 解決はできないかもしれないけど、それでもいいなら調査は取り敢えずしてやる

 なにか犯罪行為とか俺達だけで解決できないようなことだったら警察に行く

 それでいいか?」

「ありがとうございます……!それでも結構なのでお願いします」

「ひびきも珍しくやる気になったし、怪奇部本領発揮だな」



 一年女子が帰ったあと、何かを落としていった。

 津田は気づかなかったみたいなので拾っておいた。

 薬のゴミのようだがなんの薬だろうか。


 津田が口を開く


「今回の依頼はどう思う?というかひびきは、小久保さんのことどう思った?」


 めずらしい、こいつは基本依頼者よりも、その内容に興味を持つ人間だったはずだ。


「お前が気にするなんて珍しいな」

「いやーなんか引っかかるんだよ、明らかになんか隠してる気がするんだよ。」

「具体的には?」

「多分依頼が本質じゃないと言うか、もう一個本人的には本命の依頼があるんじゃないかって」

「そうか‥‥お前の勘は当たるからな、気にして調査してみるか。ちなみに今回の調査方針は決まってんのか部長さんよ」

「そうだなぁ〜じゃあ今回の調査方針は【大作ミステリー風】でいこう」

「わかった。じゃ、あとは任せてくれ、部長はこの部屋でふんぞり返っててくれ。

 ここに来たやつの聞き込みは頼むけどな。」

「はいよ!ボスは部屋でゆっくりしてるからな!」

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