私の文章ルーツ教えます【1•本との出会い】

 さてさて、何から語りましょうか。

 まずは、私と本との出会いから。


 ※※※


 私と本との出会いは小学校2年生の冬でした。というか、それより前はゲームばっかりやってたごく普通の小学生女児でした。

 とある日、祖父に本屋さんに連れて行ってもらったのです。それまで、母に読み聞かせてもらったり、幼稚園とかでも本を読んだりしていましたが月並み程度でした。

 私の自宅付近にある書店は同じ書店なのですが子供用の書店と大人用の書店の2つに分かれていて、この時私はまだ小2だったこともあり子供用の書店に行きました。

 常々思っていますが、書店って本当に夢と希望が溢れた宝庫なんですよ。そんな中、本の何が面白いのか分かりもしない8歳が足を踏み入れたんです。棚にはいっぱいの子ども向けの文庫本たちが敷き詰められていて、とてもじゃないけど何が良いのか分かりませんでした。

 でも、せっかく連れてきてもらったんだから何かしら一冊は買ってもらいたい。そんな金を無駄にする思考をしていた幼き日の私は棚の前で悩むに悩みました。

「そろそろ帰らないと間に合わなくなるよ」

 そう言って祖父が声をかけてきても、中々決められませんでした。その日は確か何かしら祖父に予定があって急いで帰らなければならなかったことを、今でも覚えています。

「う〜んまって、今きめてるから」

 そう言って私は祖父を困らせていました。  

「これ買って!」

 そうして急いで棚から選んだ一冊の本。

 角川つばさ文庫、深海 ゆずは先生の『こちらパーティー編集部っ!』でした。

 これが、私を本の沼へと落とす一冊でした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る