第11話

長いようで短かった1日が終わり僕と姉は自宅にたどり着いた。


「ただいまー。」

「疲れたー。」

「はい、お帰りなさい。楽しかった?」

「うん。」


今日は休みで自宅に居た母が僕達2人を出迎えてくれた。


「咲良はみんなに迷惑かけなかった?」

「なんで最初に聞くことがそれなのよ~!」

「お姉ちゃんはいつも通りだったよ。」

「そう、まぁもう今更治るとは思ってないけど。」

「いつも通りって何よ~」


姉は流石に疲れたのか、抗議の声に力が無い。


「ちょっと~咲良、寝るなら自分の部屋に行きなさいよ?」


振り返ると玄関前の廊下で姉がうつ伏せで横になっていた。

寝息が聞こえるのでもう母の声は届いていないだろう。


「仕方ないわね。よいしょっと。」


母に抱っこされ部屋に連れていかれる姉の姿を見て、弟ながらに情けないと思ってしまった。





同時刻、星宮宅。


「ただいま帰りました。」

「遅いぞ。」


父はこちらを見ずにただ一言返した。


「申し訳ありません、ですが予めお母様に連絡はしてあったはずですよ。」

「...そうか、ならいい。」


どうせ私の連絡など興味がないのだろう。


「ところで、そろそろ見合いの日程を決めたいのだが...」

「...申し訳ありません、もう少々お待ちいただけませんか?」

「うむ...そうだな、あとひと月待とう。」

「ありがとうございます。」


あと一か月...

どうせこんなものは無駄な足掻きでしかないだろう。

しかしその間に少しでもあの人と一緒に過ごせるのなら・・・


「美咲君...」


『ピロん♪』


スマホの通知音が鳴る。

スマホの画面を確認すると・・・


『門限は大丈夫でしたか?』


香織からのメッセージだった。

彼女は私の幼馴染で家の事情等も知っている数少ない人物の1人だ。


『門限は、先に連絡入れておいたから大丈夫だったよ。

心配してくれてありがとう。』

『"門限は"ということは他に何かありましたね?

察するにお見合いの話ですか?』


香織は凄い、人の心でも読めるのだろうか。


『一か月後に日程決めだって。』

『それは...通話で愚痴を聞きましょうか?』


それもいいかもしれない、自室で通話するだけであればお父様やお母様の耳にも届かないだろう。


「あっ!」


スマホから通知音が鳴り表示されたのは香織のメッセージではなく・・・


『ありがとう。でも今日はいいかな。悪い事ばっかりじゃなかったし!』

『そうですか。幼馴染がこうもチョロいと心配になってしまいますね。』


「むぅ...」


しかし彼女の言う通り私はチョロいのだろう、だって・・・


『今日はありがとうございました。楽しかったでしゅ。』


彼のこんな何気ないメッセージ1つで機嫌が良くなってしまうのだから。


『すみません間違えました、楽しかったです。』

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皆さんは学生時代に門限はありましたか?

私は中学までは18時ぐらいに帰って来ていないと怒られていました。

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