第5話

七華はノートパソコンをそっと閉じ、横にいる猫たちを見やった。ふうとまつ、ふさは丸くなって眠っている。寝ている姿に触れて起こすのも悪いと思い、そっと顔をスリスリした。猫たちの柔らかい毛の感触に、七華は少し安心する。自分も少しだけ仮眠しようと、布団に体を沈める。


しかし、その静かな時間は長く続かなかった。スマホが振動し、画面には学校からの着信が表示される。出るつもりはない七華だが、通知の隣にはメールも届いていた。


「……学校に来なさい。いつまでも不登校なんて許されると思わないでください」


その文章を目にして、七華は少しムッとした。脅迫的な言葉に反射的に眉をひそめる。


ベッドに体を預けたまま、つぶやく。


「世間のノイズを排除するためには……自分がノイズになるしかないのかな?」


小さく吐き出したその声は、猫たちの寝息に吸い込まれるように消えていった。

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