お題2:会社に行こうとしたら、靴の中に辞表が入っていた。誰の仕業だ。

 出社したら、俺の靴に辞表が突っ込まれていた。何で?


「誰の仕業だ……?」


 ちょっと申し訳なさを感じつつも、誰の辞表なのかを確認するため封を切る。しかし、名前が書かれていなかった。


「これだと誰が入れたのかわからんな……心当たりがあるとすれば、最近出来た後輩ぐらいだが」

「あ、先輩。おはようございま――」


 俺より少し遅れて出社してきた後輩は、辞表を持った俺を見て血相を変えた。


「え……先輩。もしかしてやめちゃうんすか……?」

「え? あ、違うぞ?」


 危ない。俺が辞めるものと勘違いされる所だった。反応からして、後輩ではないらしい。


「じゃあ一体誰のなんだ……?」

「さあ……? にしても、妙に達筆っすね」

「本当だ、じゃああいつしかいねえじゃねえか」


 とにかく、話を聞きに行くか。色々聞かないといけないみたいだしな。

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