第30話:男性って真面目そうな顔して一皮剥けばケダモノだからね。
騒がしい出来事があったから、朝陽さんも日向さんも脳みそがパンク
してしまいそうだった。
あ、朝陽さんは関係なかったか。
朝刊を読んでいた朝陽さんは二階からあくびをしながら降りて来たシルマを
見た・・・彼女はパンツしか履いてなかった。
だから朝陽さんはシルマを見ないよう、へこちゃを向いて再び朝刊を読み
始めた。
「おはようパパさん」
「ああ・・・うん・・・お、おはようシルマちゃん」
「シルマちゃん・・・何か着ないのかな?」
「めんど臭い・・・」
シルマは朝陽さんを、ちらっと見て、ニタニタしながらキッチンテーブルの
椅子に座った。
「あらま・・・シルマちゃん、おはよう・・・」
「おはよう、ママさん」
「ボリューミーな体してるわね・・・シルマちゃん太陽の前では
どうか知らないけど・・・パパさんに前ではちゃんと服着ててくれる・・
・過ちが起きたら困るから・・・」
その言葉が朝陽さんに聞こえて反論した。
「過ちってなに?・・・それって理性的な僕のことかな?」
「男性って真面目そうな顔して一皮剥けばケダモノだからね」
「自分の旦那をケダモノ呼ばわりしないでくれないかな?」
「あら毎晩、ケダモノになるじゃない・・・超どSで、ど変態だし・・・」
「夫婦で、何エロいことで揉めてるんだよ」
二人が気づかないうちに二階から太陽君が降りて来ていた。
「あらま・・・あんた聞いてたの・・・ヤラしい」
「ヤラしいのはそっち」
太陽君はシルマのところまで来て言った
「パンツ一丁でうろうろしちゃダメだろ、シルマ」
「ニャンコ先生は服なんか着てなかったし・・・」
「普段から服を着るくせつけてないと・・・そのまま外に出ちゃったり
したらマズいだろ?」
「パンツ履いてるんだから問題ないじゃん」
「そう言う問題じゃなくてだな・・・あ〜もういい・・・いいからこれ着ろ」
太陽君は持って着た服をシルマに渡した。
シルマは渋々服を着ると言った。
「あのさ・・・楽しかったね」
「なにがだよ・・・パンツでうろうろしてたことがか?」
「違うよ・・・おうちにたくさん人が来たでしょ・・・面白かったし楽しか
ったね」
「楽しかった?・・・何が楽しいんだか・・・もうヤメて欲しいわ」
「楽しいなんて言って不機嫌だったくせに・・・」
確かにシルマは不機嫌にはなったけど自分のことで世間が騒いでいたことが
面白かったらしい。
大勢がやって来て賑やかしいことが好きな性格のようだ。
基本的に彼女はパリピなんだな。
つづく。
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