第28話:シルマの存在が世界中、銀河中、果てはアンドロメダ中にも知れ渡る。
コンビニでシルマが男を消したところが防犯カメラにきっちり残っていて、
それを誰かがネットに拡散したらしい。
たぶんコンビニの誰か?・・・え?レジのおばさん?
でもあの映像はフェイク・・・画像編集かなにかかと思ったかもしれない。
あんなこと誰も信じない出来事だからな、レジのおばさん以外は・・・。
太陽君はさっそく立て札を玄関前に立てた。
「取材全面的にお断り、お帰りください」
でも次の日、立て札は虚しく下水の溝の中に無残に落ちていた。
このぶんだと長引くと思った太陽君は、またしばらく学校を休むことにした。
相変わらず家の外にはマスコミが待ち構えていた。
シルマは外に出たいときは、ニャンコ先生から出て光の玉に戻ってご近所を
徘徊したりした。
結局、このことはネットと電波に乗ってシルマの存在は世界中に知れ渡ること
となった。
それどころか銀河中、果てはアンドロメダ中にも知れ渡った。
そして某国のヘリまでが日ノ本家の上空を旋回したりして領空侵犯したため
航空自衛隊がスクランブル発進したりした。
もう少しで映画「空母いぶき」みたいに一触即発な事態になるところだった。
さすが日本の自衛隊は優秀だったと言っておこう。
自衛隊がもう少し来るのが遅かったら某国のヘリはシルマにカエルかナメクジに
でも変えられていたか、もしくはタルタロスに飛ばされていただろう。
って言うかヨコチンは、この事態を知って何かを企んでいた。
全面的に見てシルマの能力って恐ろしい武器だよなって、ふと太陽君は思った。
シルマが触って念じるだけで核兵器だって作れちゃうわけだろ?
もし、この地球を地面をシルマが触って「カエルにな〜れ」って言ったら・・・
俺たちはどうなるんだ?
太陽の周りをカエルになった地球が回って・・・俺たちは冷凍マグロみたいに
なって宇宙を永遠に漂うのかな・・・。
太陽君は考えすぎだった。
実際にはシルマの能力では地球の質量を変えるほどのチカラは持ってなかった
のだ。
太陽君の妄想はどんどん膨らんでいった。
つづく。
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