小説投稿サイトって、能力学園もののジャンルあまり見かけないよね?
@daikinzou
第1話 形代 招き
『テレビの前の皆様、おはようございます!
『珍しい場所、紹介しまショー』のコーナーです! 本日は、何と・・・・・・国内で一万人弱しかいないとされている超能力者達の中でも、それまた希少な異能力を持つ方々が通う学舎・・・・・・『舞菜超能力専門学校』までやって参りました!
ではまずは、校長の匙曲先生、ご挨拶をどうぞ!』
放送用ビデオカメラの前で、白い歯を輝かせた女性のインタビュアーは、筋肉モリモリ日焼けサングラスの老人に、持っていたマイクを傾ける。
『校長の
取材班の皆様は、遠慮無く本校の生徒にインタビューして大丈夫です!
自慢の学徒なのでね!」
少し緊張気味である校長の前口上が終わると、早速インタビュアーは、正門前の通学中の男子生徒に声をかける。
『分かりました。 では、そこの自転車用ヘルメットと、え? 防弾チョッキ!? 防弾チョッキを身につけている包帯を巻いた二枚目さん、ちょっとお話しよろしいですか?』
『え、俺? 何これ、テレビ?』
『あ、彼は・・・・・・』
『はい! 何か、電波に乗せて伝えたい事とかありませんか? 何でも良いんです!
他にも、超能力をこの場で披露してくれるのも、大歓迎です!』
『何でも良い・・・・・・ですか』
一回咳払いをするヘルメット生徒。
『超能力というモノは、ゴミカスクズゲロです』
彼の言葉に、報道陣は、 ハ・・・・・・? と呆気に取られ、校長は、天を仰いで自身の目元を軽く叩いた。
『現在・・・・・・超能力者共が善良な一般市民に能力を見せつけ、生意気にも粋がっている世の中になっておりますが・・・・・・。
本来・・・・・・人間というのは、原始の時代から異能力なんて無くても、何の問題もなく暮らしていました。しかし・・・・・・悲しいことに、数百年前に何の因果か、物理法則を捻じ曲げる胡散臭い魔法もどきを行使する奴らが現れたのです!! そこから能力有る無しで、不要な差別区別偏見が生まれ、現代に至っては、凶悪な超能力に関する犯罪も数多にニュースで報道されてきました・・・・・・。
考えてみてください。
公衆の場所で、物を浮かしたり炎を出す行為を躊躇いもなくする輩。
そいつらは、危ない事を平然とするテロリストだ! 検挙されて然るべきだ!
超感知系の能力は、無害だろという反論も出てくるかもしれませんが、どう考えたって人の考えを読んだり壁の先を透視する行為が正当化されるわけねぇだろ!?
ESP能力者は、プライベートや守秘義務なんて観念が存在しない変質者だと俺は、思います。
つまり俺は、皆様に何をお伝えしたいかと言うと・・・・・・超能力を使わないで下さい!! こっちの身にもなってく・・・・・・あっ』
長々と演説した彼は、唐突に顔を青ざめた。
反能力思想の奔流に気圧されてた報道陣と校長は、我に帰り、怯えている彼の視線先を向く。
そこには・・・・・・。
灼熱の火の玉が、巨大な水球が、切れ味を誇る竜巻が、二階家屋の高さを越えるゴーレムが、自然のものと比べたら速度が遅い雷が、無人のダンプカーが、宙を舞う目玉焼きが、
彼目掛けて一直線に殺到してきたのだ。
幸い、それらの射線上には、ヘルメット生徒以外の人がいないので、巻き込まれる事故は、無いのだが。
ヘルメット生徒の挑発じみた長話を耳にした他の異能力者達が、反感を買って、彼に攻撃した・・・・・・訳では無い。
『ギャアアァアアアアッ、お助けえぇええっ!!』
即座にこの場から全速力で逃げる彼。
『何が、『異能引力』だ!!
何で俺だけ能力のオンオフができねぇんだ!
こんな能力のせいで、俺は、俺は・・・・・・っ!
自分の能力に殺されるっ!!』
『あの、えっと・・・・・・どういうことでしょうか??』
困惑しているインタビュアーに、校長が答える。
『彼の名は、
他人のエスパーのエネルギーを自身の元へと引き寄せてとばっちりを受ける能力を持つ念動力系能力者です』
放送用ビデオカメラは、遠ざかっていく彼の背中を映すことしかできなかった・・・・・・。
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