睡蓮のような愛

@sananann

第1話 キラキラの女子大生スタート直後

「三原さん、僕と付き合って下さい。」

「…。」

「罰ゲームでもドッキリでもありませんから!誰が見てるんだろうみたいに周りを確認しないで下さい!」


ボサボサの髪が四方八方に跳ねた自然パーマに、中学生か高校生の時から着続けている首や腕周りのすべての裾がよれた古着。

お世辞でも可愛いとは言えない格安眼鏡…が、いつもの私の格好。

キラキラの女子大生スタート直後にこれなのもあって、周りからは少し遠巻きにだってされてる。

だから私の反応は特に間違えてはいない。


「教育学部二年の飯塚駿斗です。」

「教育…あ、もしかして。」

「はい?」

「先日遊んで、彼女さんが怒ってるんですよね…すみません。こんな見た目だから、岡田くんも私を異性とは認識してません。」

「えっと…何の話ですか?」


ん?私の読みが違った…?

でも、確か岡田くんの彼女さんも教育学部の二年だったはず。

このタイミングは明らかに私へあらぬ誤解をしてるに違いない。


「名前はちょっと、覚えてないけど…でも確か岡田くんの彼女さんも_」

「さっきから出てくるその岡田くんって誰ですか?」

「この前案内したんです。おすすめのデートスポットに。」

「…ぷっ、あはは!」


冷たい視線を浴びせられたかと思うと、今度は突然吹き出したと思ったらスマホを触り始めた。

立ち姿までこんなに格好良く映えるスタイルの良い先輩、絶対にモテない訳が無い。

普通の学生時代を送ってきた私の経験則から言って、このレベルは多少性格が悪くてもモテる。


「さっき、三原さんに告白したのに。」

「私は決して狙ってませんからね。その女性に伝えて…え?」

「これで一応、証明になりましたか?」


慌てて目を逸らそうとすると、「見て下さい」とお願いされて渋々私はスマホの連絡先を拝見した。

確かに、女の子と連絡してる形跡ない…。


…ってことは。

「えっ!?私ですか!?」

「あはは!やっと僕の告白、伝わりましたか?三原さん。」

「ごめんなさい。付き合えません。」

「…へ。」

「恋人は作らないって決めてるので。本当にごめんなさい。」


家庭の都合上、というか私の気持ちの問題で…

「はい」という選択肢はどこにもなかった

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