第29話 旅は続く

 今日はこの六社の街で1泊する予定。どこかいい所あるかな?

適当に歩いている人に声を掛けてみた

「こんにちは。ここに初めて来たのですが、ギルドの場所とか良い宿知りませんか?」

「こんにちは。子供二人で旅行?ギルドはここを直進したら有る。その辺りに冒険者向けの宿泊所が有るが、子供だけなら手前の少し値段の高い所の方が良い。宿泊してる客層が良いからな」


「ありがとう。行ってみます」

「気を付けてな」

親切な人で良かった。一旦ギルドに行き聞いてみたが同じ様な事を言われた。

「ねえ、サザンカ……無駄使いしていいかな?」

「何が欲しいの?」


「この泊まるところ……ここ少し高いけど空いてて部屋にお風呂まであるって」

「部屋に風呂?貴族みたいでいいね」


「最近少し稼いでいたし……いいよね」

「賛成」


入ったらすぐに従業員に声を掛けられた。

「ここはお前達みたいな子供が泊まれる場所ではない」

「そう……でもどこにそんな事書いているの?」


「どう見ても金ないだろ?」

「泊まる位の金は持ってるけど……見た目で判断されるところには泊まりたくないのでやめておくわ」


「はいはい。金持ちだね。冒険者で9級にでも上がれたら話聞いてやるよ」

「それは無理だわ」


「あきらめるなよ。今未成年だろ?頑張れば数年で9級に成れるよ」

「大きな声で言いたくないから……はいこれ冒険者の証明書、15歳で今8級。9級に成るのは難しいわ」


「8?……本物か?」

「これが偽物に見える?そんなもの使ったら私重罪になるわ」


「成人してすぐに成れるはずない!これは偽物だ」

「では一緒にギルドに行きましょうか」


「なぜ一緒に行く必要がある?」

「偽造なのでしょ?近いし確認に……」

誰かが近付いて来た。

「その必要は有りません。これは……本物……と言うか最近噂のツバキさんか」

「貴方は?」


「ギルドの幹部です」

「間違いなく本物ですよね?」


「それよりここの従業員の教育が……そうだそれよりいい事教えるよ。このツバキさん見た目は小さいがもう既に魔獣討伐成功させてるぞ」

「魔獣を?偶然だろ?」

「それ個人情報……」


「魔獣と戦うのに偶然で勝てると?君は少し勉強した方が良い。ツバキさんどうする?」

「ここに泊まるのは止めておきます。どこかいい所知ってますか?」


「近くにいい所がある。紹介するよ」

「ではそこに行きます」


紹介してもらったところも個室に風呂が有りなんか割引までしてもらえた。

部屋の中に入り落ち着いてからサザンカと話した

「ねえサザンカ……私悪くないよね?……って冗談よ熱くなってしまったわ。反省」

「間違いなくあの人の態度は悪かったからお姉様が悪い訳では」


「言い返さずに出たら……ここに泊まれてないし……もういいか」

「もう忘れた方がいいと思う」


「そうね」


 翌日早目に目覚めたのでサザンカの寝顔を見てた……昨日ギルドの方に次の街である丘場までの道はすでに聞いている。私は大丈夫だけど……サザンカにはまだ大変かな?

サザンカを見ていたら目覚めたみたいだ

「お姉様おはよう」

「おはようサザンカ」


「早めに起きてたの?」

「そう早くに目覚めたけど、今日も歩くからゆっくりしていたわ」


「次の街まではまた1泊って昨日聞いたよね」

「そうね。体調は大丈夫?」


「凄く元気だし……休まず歩いたら今日着かないかな?」

「え?無理しない方が良いわ」


「なんかすごく元気なの。行けそう」

「変な薬飲んでないよね?」


「飲んでないよ」

「もしかして魔獣の肉?」


「食べながら歩いたら体力増える?」

「無いと思うけど分からないわ」


「今日は実験ね」

「普通に歩きましょ。それに次の街から北端エリアに入るらしいし」


「意外と近い?」

「ここから広いみたい。元気みたいだし朝食終わったら行きましょうか?」

ご飯を食べてから出発した。

「ここからも景色が単調ね……疲れてない?」

「お姉様……そこまで心配しなくても疲れたら言います」

先で道が分かれてる。

「これ直進でも左でも行けるみたいだけど、直進の方が坂が少なくて良いみたい」

「なら直進で」

歩いて……歩いて……

「サザンカ本当に大丈夫?」

「先程少し肉食べましたし平気です」

今日は殆ど休憩してないからか結構な距離を進んだ。

「ここで1泊しましょう」

「まだ歩ける」


「だめよ。無理はしない。もう暗くなってくるしそこの斜面に魔法で穴を作るわ。そこで休みましょう」

「分かった……今日本当に無理してないからね」


「信じてるけど、少しずつで良いと思うの。無理して怪我でもしたら余計に時間かかるし」

「はい」


「こうやって二人でいると何かこの世界に二人しかいないみたいに感じない?」

「そうなっても後悔しないよ」


「サザンカは私と違っていい人と出会って結婚してほしいのだけど」

「お姉様は?」


「私はなんか家族のイメージが悪すぎてね……まだ結婚とかには抵抗有るわ。恋愛要素考えなくていいなら政略結婚とかも良いのかもしれないわね。相手の事悩まないで済むし」

「私の場合ずっとお金が無かったので結婚するまでに稼ぎたいですね」


「あら?相手が稼いで居たら良いのでは?」

「でも何か有った時、自分が稼げないと不安かな」


「冒険者として有名にはならなくても適度に稼がないとね。サザンカの結婚資金として」

「お姉様も結婚資金は貯めておきましょう気が変わるかもしれませんし」


まあ老後資金も必要か……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る