ロスト・ステラ
@nekoka_1
プロローグ
昔、一筋の光が空を走ると夜空に浮かぶ星たちはより強く、光り輝く。
星たちは涙を流し、この地に雫を落とした。
その雫は夜空を切り取ったような輝きを持っており、後に【ステラ】と呼ばれるようになる。
人間がステラに触るとその形は色々なものに変わっていく。
しかし、もたらしたものはそれだけではなかった…。
ステラを求めて戦争が始まり、悪用しようとする集団も現れた。
人間だけではなく、他の生物にも影響が出ていた。
ステラの影響を受けて生物が変化した怪物【天獣】が人を襲うようになった。
ステラという存在で大きく変わった世界が今日も続いている。
あんなにも栄えていた街が今となってはその面影もなくなっている。
あるのは瓦礫の山と死体。
着ていた制服も泥と血で汚れている。
私自身、血を流し過ぎたせいか、足に力が入らない。
でも、立たなければならない。
「はぁはぁ…てめぇ!何度殺せば気が済むんだ!?あ?!」
目の前にいる男はステラが変形した剣を構えながら怒号する。
「あなたを、倒すまで、私は諦めない」
倒れるわけにはいかないのだ。
後ろには守らなきゃいけないものがあるから。
こんな気持ち、生まれて初めて感じる。
「なら、体をバラバラにして二度と起き上がれなくしてやるよ!」
男と私は同時に踏み出す。
二人の刃が交わる音だけがその場には響いていた。
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