第四十九章 他の家族・親戚への被害状況 その⑨姑とその娘の場合

 ある年の『お盆』。私の家のお盆は、毎年七月にやるのだが、行燈や提灯、茄子と胡瓜等を一通り娘と一緒に飾り、迎え火も焚き、仕上げに仏壇に手を合わせましょうということになった。


 私共親娘が線香に火を灯し、おりんを鳴らして、手を合わせていると、突然嫁が来た。


「私にも拝ませてください」


 拒否をする理由もないので、


「どうぞ」


とどいたところ、線香に火を灯し、おりんを鳴らし、手を合わせたかこれで終わりかと思っていると、懐から嫁の実家から持ってきた『真言宗』の経典を取り出し、大きな声で読経し始めた……。


「……ちょっとヨシコさん!」

「何考えているのかしら!?」


 因みに、辛島の家は『曹洞宗』である。

『真言宗』のお経等挙げられては困る……。


 しかし、嫁はなかなか辞めない……。辞めてくれない……。


「この人、経典を最後まで読むつもりじゃ……」

「伸ちゃん、私怖いわ……」




 結局、お嫁さんは『真言宗』の経典を最後まで大声で読経した……。


 後日、近隣の方から、


『読経がうるさい』


とのことで苦情が入ったのは、言うまでもない。




 本人曰く、


「お盆なんだから読経は当たり前」

「この家は『曹洞宗』だけど……」

「私の実家は『真言宗』だから心を込めて『真言宗』のお経を上げさせていただきました!」

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