第4話 さ行

第三部:さん〜そん

さん

さんは数を数える者。

「三」は調和を象徴し、「散」は別れを告げ、「讃」は讃美を響かせる。

「数えることは、存在を認めること。だが、散ることもまた存在の証だ。」

彼の声は星々を数えるように広がり、宇宙の秩序を刻んだ。


しん

しんは真理を探す哲学者。

「信」を抱き、「心」を開き、「深」を覗き込む。

「真理は沈黙に宿る。問いは終わらず、答えもまた余韻に消える。」

彼の言葉は未来を照らす灯火となり、意識の奥底に届いた。


すん

すんは寸法を測る者。

「寸」は小ささを示し、有限を語る。

「小さきものの中に、無限が潜む。」

彼の声は砂粒のように細やかで、時間の一瞬を永遠へと変えた。


せん

せんは線を描く者。

「千」は数の果てを示し、「線」は境界を刻む。

「境界は分断ではない。結び目の始まりだ。」

彼の線は宇宙を横切り、過去と未来を繋ぐ橋となった。


そん

そんは尊き者。

「尊」は敬いを示し、「存」は存在を守る。

「存在は尊い。だが、尊さは消えることなく余韻に残る。」

彼の声は静かに響き、宇宙の根源に祈りを捧げた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る