川口梅之丞幕末青春群青物語
歴天狗
第16話 進むべき道
龍馬さんに連れられ、今度は福岡の太宰府に来た。梅之丞が、なぜ福岡の太宰府なんです?と聞くと。
坂本さんは、太宰府に土佐の旧友がおって長州側のお公家さんらを守りよる。長州側の情勢も聞きたいき会いに行くぜよと言った。
すると、太宰府のとある寺院の門前についた。
梅の字ここじゃ。と龍馬さんが、言った。
すると、門がガタガタと開いて
もう、そろそろくると思っとたぞ龍馬。
と門を開けた若い武士が言ってきた。
おっ、そちらは噂に聞く川口梅之丞殿か。と言った。
中岡、久しぶりじゃのう。そうじゃ、わしの右腕の川口梅之丞じゃ。と龍馬さんが紹介した。
すると相手は、おぉ、そうかぇそうかぇまぁ、なんじゃとりあえず中に入れ。と中に入るよう促してきた。
中に入った時、その中岡さんという若い武士は足を引きずって歩いていた。
まぁ、二人ともここに入れ。と離れのような所に案内された。
中に入ると、座敷があり中岡さんに促されて座った。
すると、改めて初めましてじゃの。川口梅之丞殿。わしは、中岡慎太郎じゃ。と名乗ってきた。
梅之丞は、初めまして中岡様。
私は、川口梅之丞と申します。今は龍馬さんの元で補佐をしております。よろしくお願いします。と挨拶した。
おぉ、よろしく。と笑みを浮かべて挨拶を返した。
すると、龍馬にもこがな立派な部下がおるとはのぉ。武市様が聞いたらどう思うか。
はっ、中岡。武市さんの話か。と龍馬さんが笑っていた。
中岡、武市さんは捕まってしまったとはきいちょるが元気で生きちゅうかのぉ。と細い目をしながら聞いた。
すると、中岡さんが険しい顔になって、懐から一通の手紙を差し出した。
龍馬にこれを。と龍馬さんが受け取った。
しばらく、龍馬さんが手紙を読んでいるとしだいに顔が青ざめていき、静かに泣き始めた。
りょっ、龍馬さんというと、梅之丞殿。
と中岡さんに静止された。
しばらく一人にしようと言われ、座敷を後にした。
座敷を出た時、龍馬さんのすすり泣く声が聞こえた。
すこし、外に出ようと。
中岡さんに促された。
すると、外に出ながら中岡さんが口を開き、
武市様と龍馬はの、遠縁に当たる間柄じゃ。
わしと龍馬は、その武市さんが党首の土佐勤王党に入っとった。
それから色々あって、土佐の参政を暗殺して、土佐勤王党が藩の実権を握っちょったが、
8月18日の政変以降藩の政治が大きく変わり、党員みんなぁが、あちこちで逮捕された。
龍馬が見た、あん手紙に書いちょったことは、その武市さんが閏5月に切腹を言い渡されて切腹して亡くなったと書かれちょる。
と静かに告げた。
梅之丞が、龍馬さんでも泣くことがあるのですねー、と静かに言った。
すると中岡は、当たり前じゃ。
と言った。
梅之丞殿にとっては、一人の尊敬しちゅう上司やろうけんど、あいつだって一人の坂本龍馬っちゅう人間ぜよ。と言った。
その後、しばらく軽い雑談をした。
中岡さんにそろそろ、泣き止んだ頃かのぉ、座敷の戻ろうかと言われ、座敷に戻った。
龍馬さん、もう大丈夫ですかと聞くと、またいつものような笑顔にもどり心配かけたのぉ、中岡、梅の字と言い、
明日から京に行くき、もうそろそろお暇するぜよ。梅の字と言った。
すると、中岡さんが何!京に行くがかと言い、今の時期に行くのは勧めんがのと言った。
なぜです?と梅之丞が聞くと。
京は新撰組や京都見廻組とかがこじゃんとおるきに、心配ながじゃ。と言った。
安心せい、中岡。新撰組に捕まるようなへまは、せん。次は、京で会おう中岡!
帰る身支度をして再び寺院の門前へと向かい…
龍馬はほいたらの。といい、梅之丞は軽い会釈をして
中岡の元を後にした。
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