「俺は自慢のスキンヘッドで魔王城顔パスになって就職したが魔王の言うことは全然わからねぇ。」

床の間ん

第1話 スキンヘッド





俺は、そう

   

スキンヘッドさ。


ハゲじゃねぇぞ。


俺は、スキンヘッド、つまり、スキンヘッドが似合う男だ。



セリフも練習した。


スキンヘッドっぽいやつだ。




 「俺に任せておけ。あんなもん簡単だ。」



 「お前等はここで待ってろ。俺が見てくる。」



 「お前は先に行きな! …おいでなすった …生きろ…よ…」







キマッタ!




ーーーーーーーーーー魔王城ーーーーーーーーーー


?「自分でターミナルを操作して、自分のパラメーターを操作した人間? ありえない。」


?「認知制限フィールド出力正常です。」


?「 目 は?補足はできてきるのか?」


?「いえ。そこまでは。(映像)不鮮明ですが この 頭髪の無い人間です。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



髪が無い分、代わりに髭?


ふざけんなよ、無ぇよ。俺はそんなもんには、


頼らねぇ。


顔がやさしい男は、髭に頼るんだとよ。



知るかよ!男は ハートで魅せてアタマで勝負さ。




スキンヘッドは往来の真ん中を歩いている。


肩で 風を 切って(ズンズン




ぁ、けど、ホントに人の迷惑になるときは隅っこ歩くぞ。


ぉ、目の前からも、迷惑な野郎が来やがった。







目の前からっ、往来のど真ん中っ、肩で風切るっ、ド派手な格好っ!




歌舞伎者っ~~~ッ!





歌舞伎者(ズンズン


スキンヘッド(ズカズカ






ピタッ(二人はついに向かい合う


おでことおでこが、ごっちんこ しそうな近さだ。






 民衆(ザワザワ







スキンヘッドと歌舞伎者、お互い一歩も譲らねぇ。



上等だ。




お前さんは荷馬車でも、おばあちゃんでも無ぇ。


つーことはな、 わかってるよな?




道を譲った方が「格下っ!!!」




ギロリ)歌舞伎者の、やたら尖った色眼鏡、その奥からでも ハッキリわかる



ヤツの 鋭い眼光が俺を 射抜く(ブルッ





グニャアアアアア(闘気





スキンヘッドは小首を傾げ、ユラァ 片腕を挙げる  そして、 



指で 自慢のスキンヘッドを


コンコン (ニタァ





刹那


「破ッ!」「喝ッ!」




大声「 そこまでだ!!!! 」




ビタッ(静止)





声の主はギルドマスター




ギルドマスター(ジッ


ギルドマスターは、往来の真ん中で 抜きかけている ヤツの剣を見る。


ギルドマスター「おい! グラ・サン! それは何だ?」


グラ「あ、 こいつは、 そこのハゲが殺気を…」









スキンヘッド「申し訳なかった。その、彼の威圧感に、つい、火が着いちまった。許してくれ。」


スキンヘッド(ペコリ 頭を下げる


自慢のスキンヘッドが、日の光に輝く(キラーン





ギルドマスター グラ (ぁ、意外…スキンヘッドなのに謙虚…)





俺は、スキンヘッドのイメージダウンになることだけは、しねぇ。








そうだ、このド派手野郎、全身真っ赤な甲冑は、  町一番の冒険者 グラ・サン 色眼鏡がトレードマークの



 ナイス・ガイ



もし、髪の毛が無ければ、最高の野郎なのにな。


が、なぜか 思ったほど強そうには見えないな。






ギルドマスター(ジッ


あの…グラ・サンに 抜かせる ほどの殺気、あのハゲの踏み込みで石畳が砕けている。



あのハゲは、一体?




ーーーーーーーーーー魔王城ーーーーーーーーーー


?「修正は?」

?「想定外の権限による変更です。」


?「できない?なら、どんなパラメーターになったのだ?」

?「スライドバーを片っ端から 色を塗りつぶしたかったのでしょう。全部右、最大値です。  知性以外…」


?「ちょっと待って…」


髪の毛が無い、むちゃくちゃ強いバカが出来上がったってこと?(クラクラ



?「なにそのハゲは…もうっ…わたしがハゲそうよ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




果たして、この


しょーもない物語の行方や如何に?





つづく

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