サイドチェストー!!!!!
元気ハツラツになった教皇様?に声を掛けた。
「えっと教皇様、だ、大丈夫でしょうか?」
恐る恐る尋ねた。
「うむ!一昔の『身体』に戻ったぞぃ!」
「えっ!?昔はそんな身体だったの?」
教皇は一呼吸置いてから話した。
「ワシは元々異端審問会の実行者でのう。武闘派で名を通らせていたのじゃ。ヒジリが来たばかりの頃は、この半分ぐらいの筋肉は残っていたじゃろう?」
「そ、そういえば確かに・・・」
ヒジリは記憶を辿って思い出した。
シオン達もまさか教皇様が筋肉ムキムキの筋肉ダルマの様な体型の人物だったとは思いもせずに、驚くばかりで言葉が出なかった。
「と、とりあえず、その弾け飛んだパジャマの代わりにローブでも羽織ってください」
「これは、女性の前で申し訳ない」
本棚の横に掛けてあったローブを羽織った。
そしてベットに座る形で腰掛けた。
「体調はいかがですか?」
「驚くほど好調じゃ。シオン君じゃったな。本当に感謝致しますぞぃ」
それはよかったデスね。
シオンも予想外な出来事で混乱していた。
「普通なら1~2週間は様子を見ないといけなかったのですが、本当に病が治ったのでしょうか?」
「これが一時的なのか完全に治ったのかはわからぬ。もし、残りの命を急激に使っているとしてもワシはかなわぬよ。この動けるうちに教会の悪い膿を出し切り、ヒジリを守れるなら本望じゃ」
「お爺ちゃん・・・グスッ」
ジークは教皇様を見て言った。
「詳しい検査をしている暇はありません。敵が新しい聖女を探しに、戦力を分散しているこの時がチャンスです。今から下に降りて枢機卿の悪事を暴きましょう!」
「そうだね。また暗殺者が襲ってきてもマズいし教皇様、歩けますか?」
「うむ、全然大丈夫じゃ」
見た感じ、ムキムキのボディービルダーの様な体格だし、逆に教皇様だと信者のみんなはわかるのかな?
少し変な事を考えるシオンであった。
そして階段を降りて一階の女神像の足元に着くと、ちょうど良いところに枢機卿と思われるゴウヨクさんと大司教のヨクバリさんが中央にいて弁解していた。
「さっき来たのは本当に聖女ヒジリだったのですか?」
「そうだ、聖女を騙った偽物ではないのか?」
ざわざわと多くの信者が詰め寄っていた。
「なんの騒ぎじゃ!」
教皇様は大きな声で言ったことで、視線が教皇様に集まった。
そして教皇様の姿を見た信者達が騒ぎ出した。
うん、そうだよね。ベットで寝ていた教皇様とは別人ぽっいし、わからないんじゃないか・・・な?
そう思っていた時期がシオンにもありました。
よく見てみると周囲の信者は大いに喜んでいるではありませんか。
「教皇様、バンザーイ!!!!!!」
「ご病気が治ったのですね!」
「倒れられる前より筋肉が発達しておりませんか!?」
「なんと!流石は教皇様!ご病気の間も筋肉を育てておられたとは!」
「素晴らしい!教皇様!得意のサイドチェストをお願いしまーす!」
「いやいや、全体的な筋肉を見るならフロントダブルバイセップスがいいだろう」
「馬鹿者!モスト・マスキュラーが最も力強く見えるんだぞ。筋肉の極致たる教皇様にはこのポーズが相応しい!」
なんだ!なんだ!精霊教って筋肉の集まりだったの!?
教皇様もポージング決めないでください!
ってか、別の神官さんも教皇様の隣でポージング始めてるし!?
シオンがアワアワして視線を行ったり来たりして何度も見てみるが、ジークも唖然として動かなかった。
ヒジリちゃんは何故かホッコリした顔で微笑ましく見ていた。
「・・・これどうすんのよ」
教皇様も信者の声援に答えて、みんなでポージング始めるし!!!!!!
このどうしよう?的な場面を止めてくれる人物がいた。いや、マジで神かよ!?
「静まれ~~い!!!!!!
「そうじゃ!その教皇様は偽者じゃ」
なんと!敵である枢機卿と大司教さんが神様に見えたよ!
「なんじゃ、ゴウヨクとヨクバリよ。ワシのどこが偽者か言ってみるがよい」
教皇様はポージングを止めて、真顔で言い返した。
いや、初めからそうしてよ!
すでにツッコミ疲れを起こしているシオンであった。
「そ、それは先日伺った時は、枯れ枝の様に細かったではないですか!?」
「そんな急に回復するとは思えません!」
確かにそうなんだよね~
「いや、なに、不思議なことはないのじゃ。聖女ヒジリと新しい聖女シオンの2人の祈りが女神様に届いて回復したのじゃよ」
!?
「ちょっと!私は聖女になるつもりはないんだからねっ!」
つい口に出してしまったシオンに視線が集まった。
ヤベッ!?やっちまったよ!????
「あれが新しい聖女様・・・?」
「今代は聖女が2人もいるのか!?」
「精霊教!バンザーイ!」
信者達はお祭り騒ぎになった。
いや暑苦しい肉祭りになった。
(地獄や……)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます