男女比のいかれた世界で

ひまなひと

第1話

 トラウマを抱えてしまった。


 ある小学生時代の夏休みのことだ。親に手を引かれダンジョンに足を踏み入れた。そして、スキルとレベルを獲得した。

 獲得したスキルは『性癖鑑定』というスキルだ。

 他にもあるが、今回話すのはこのスキルについてだ。


 この当時『性』や『癖』といった漢字をまだ習っていない。そのため、このスキルがどんなスキルなのかを理解することはできなかった。


「どんなスキルを手に入れたの?」

 母は優しく説いてくる。

「んー。まだ習っていない漢字!」


 その当時の僕はそう答えてしまった。

「ここに似ている漢字はある?」

 一枚の紙を見せてくる。


 そこにはいろいろな漢字が書かれていた。

「あっ!この漢字があったよ!」


 そう言いながら『鑑定』と書かれた文字を指差す。『鑑定』の他にも『魔法』や『鍛治』といった小学生にとっては難しい漢字が書かれている。


「鑑定かー」

「どんなスキルなの?」

「知りたいことを知れることかな?」

「お母さん、スキル使ってみてもいい?」

「うん!もちろんいいよ」


 そう母に確認し、スキルを発動する。

 このスキルを使いたいと願うだけで発動することができる。

 そして、出てくるのは「ショタコン」だった。母の頭の上にその文字が出てくる。首を上にあげ、母の頭の方を見る。

「…ショタコン?ねえ、お母さん。ショタコンってなあに?」

 純粋なまなこで母親の見つける。


 流石に母は自分の性癖を当てられたことで、目を見開き驚く。一瞬のうちにしてその見開いた目は落ち着き、にこやかに微笑んだ。

「それはね。子供が好きってことなんだよ」

「僕のことも?」

「そう、大好きよ」

「えへへ、僕も〜」


 そう言いながら母親に抱きついた。

 その後帰ってからは単純だ。どんなことが書かれているのかを知るため、漢字を調べ学ぶ。

 僕は良いところのお坊ちゃんなことから、その環境は整っており、周囲の人間も多い。ということは様々な性癖を知る機会となる。

 その者たちのほとんどが『ショタコン』で統一されていたのだ。


 みんな僕の話し相手になってくれたり、遊び相手になってくれたりする。僕は、みんなことが大好きだった。そのため、自分のことが好きとわかり嬉しい気持ちでいっぱいになる。


「あ、クラスのみんなにも使っていいかな?」

「特に害はないけど、使わない方がいいと思うよ?」


 母からのありがたい忠告だ。だが、当時は子供だ。やるなやるなと言われたらやりたくなってしまう。


 勉強をしていき、夏休みが終わる。

 車で移動し、学校までやってくる。


「みんなおはよう」

 そうクラスのみんなに挨拶をする。


 クラスのみんなは女の子が多い。クラスの人数は33人、そのうち男子生徒は3人だ。男女比は1:10の世界だった。

 男子生徒に宿題はなく、夏休みも少し長い。そのため、夏休みが終わるとすぐに授業が再開されるのだ。


 男子生徒は一番後ろに配置され、授業を見ている。今日は国語の漢字のテストがあるのだ。

(頑張るぞー!)

 あの『性癖鑑定』のスキルを獲得してから、漢字を学ぶ。それが楽しくて楽しくてずっと漢字の勉強をしていた。その結果、漢字だけは得意分野になったのだ。


 そのテストが終わり、のんびりぐでーっと机に伏せる。だが、まだ授業中だ。

(することがないなー。そうだ!スキル使ってみよう!)


 そう閃いてしまった。この閃きがトラウマの原因になる。

(まずは、目の前の人から)


 目の前の人に鑑定をかける。その結果、出てきたのは『スライム』だった。

(スライムって魔物のスライムってこと?動物が好きなのかな?)


 今度話しかけてみようっと。そう判断し、次の対象に狙いを変える。

 出てくるのは『触手』だった。

(触れるって字と手って字だから。……握手?かな?握手が好きなんだ)


 小学3年生にとてつもない業を背負うものが何人も存在している。それは男女比が狂ったことに原因がある。小学3年生となれば、性に目覚めるお年頃だ。

 親のスマホで違法サイトとは知らずにR18サイトを開いてしまった人もいるだろう。


 それが男児から女児に変わっただけである。その性癖に目覚めたものが周囲に存在しているのだ。

 どんどん視界に入る人の性癖を書いている。中にはその性癖がない人も存在していたのだ。その人たちは、好きなことがないのかー。と楽観視していた。

凌辱りょうじょくってなに?恥ずかしいことをするの?)


『凌』も『辱』も互いに恥ずかしいという意味を持つ。そのため、真っ先にこの考えが出てくるのだ。単語を調べているだけで、熟語を調べるという考えは出てこない。


 習っていない熟語が出た際に検索するときに、知っている単語を出してから削るようなものだ。

ひきいる』という読み方がわからないのなら、『確率』と出してから『確』を消し、最後に『いる』と打つようなものだ。


 その後、家に帰り気になっていた『凌辱』という言葉の意味を調べる。出てくるのは、『男を無理やり犯すこと』を書かれている。

(犯す?)


 読み方は知っているが、その意味はわからない。どんな意味なのかなー。と調べていたときだ。R18本に出会ってしまった。


 無理やりな出会いと共に、精通を迎えたのだ。初めての精通と変な疲労により体はふらっと横に倒れる。

 体から力が抜け、床に倒れ込んだときだ。


 バン!と扉が開かれ、メイドの人たちが入ってくる。この部屋には監視カメラが仕掛けられている。そのため、倒れるとすぐに伝わるのだ。

 そのメイドが急いで近づいてくるのを確認していると、意識がなくなり眠りについたのだ。


 __

 後書き

 まだ、トラウマ発症とはなっていないよ〜

 今は性癖とは何か理解しているところだよ〜

 by作者


 初めてR18チックに書いたけどこれでよかったのかな?

 初めての男女比もの、頑張って描くので見守りください

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