Sniper Killer -Mio-

Wildvogel

第一話 根っこごと

「ミオ、お疲れ!」


 とある会社のオフィスで、一人のOLが笑顔でミオに手を振る。


 ミオは笑顔で彼女に手を振り返すと机上の書類を整理し、クリアファイルに収納する。


「さてと……」


 言葉を漏らすミオの眼差しが鋭くなる。


 彼女はOLとして働いているが、それは表の顔。


 彼女には、もうひとつの仕事があった。


 それは――。


「今日も、根っこごと刈ってくるか……」


 ミオは口元を緩めると、ゆっくりと腰を上げ、深く息を吐く。


「スナイパーという草を」


 ミオのもうひとつの仕事。それは、悪を根絶やしにすることだった。


 表向きはOL。しかし裏では、依頼を受けてこうした任務をこなしている。


 ミオは口元を緩めたまま、両手を握りしめる。


「この拳で」


 可愛らしい手で作られた拳が、ミオの武器だ。

 

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