第12話 1行目でつまずく/冒頭が怖い問題
1. 最初に:1行目でつまずく/冒頭が怖い問題
Web小説はとにかく読者の足が早い世界
通勤中などのスキマ時間に「暇つぶし」で読まれていることも多く、
「ちょっとつまらない」「頭に入ってこない」と感じた瞬間に他作品へ移動されがち
「本当は10万文字後半が一番おもしろい」は作者の都合であって、
Webでは冒頭で掴めなければ読まれない現実がある(とてもつらい汗)
2. 書き出しで意識したいポイント(5つ)
① 世界観・設定説明スタートは危険
「この世界は〇〇年の〜」「魔法体系は〜」みたいな説明から入るのは離脱要因になりやすい
読者が本当に見たいのは
主人公の活躍
これからの逆転の伏線になる不遇な状況
人間関係(いじめられ役/追放される瞬間など)
設定や成り立ちは、読者が腰を据えてきてから後ろで出せばOK
② 主人公の活躍・リアクションを早めに出す
ラノベ=キャラ小説の側面が大きい
→ 読者は主人公に感情移入して読みたい
だから、
主人公が何か行動する
いじめられる/追放される/殺されかけるなど「事件」が起きる
それに対して主人公がどう感じ、どう反応したかを見せる
こうした「主人公の動き」をかなり早い段階で提示したほうが、読者はついてきやすい
③ 主人公に感情移入するための情報を早く渡す
主人公が
どういう性格か
どういう立場/ポジションにいるか
集団の中での位置(いじられ役・嫌われ者・リーダー etc.)
こうした情報がないと、読者は
「この人に感情移入していいのか分からない」状態でモヤモヤする
完全な設定を全部出す必要はないが、
しゃべり方
物の見方
心の声(モノローグ)
などから、少しずつ「こういう人だ」と伝えていくのが大事
④ 流行ジャンル&需給バランスも無視できない
Web小説は流行り廃りの影響が超大きい
例:トラック転生 → 神様チート → 悪役令嬢/ゲーム世界転移…など
読者側も「今はこの手の○○系が読みたい!」と決め打ちで探しに来ていることが多い
供給が足りてないジャンルは特にチャンス
カクコン11のホラー部門:投稿数が少ない(300程度※現時点で)
一方、エンタメ総合(配信・SF・推理などごちゃ混ぜ)は作品数が多く飽和状態(1500程度)
今回ホラーを“モキュメンタリー風”にしたのも、
映像界隈などでモキュメンタリーが流行っている
けど、Web小説側ではまだ作品が少ない
→「需要>供給」の穴を狙った、というマーケ的判断もある
書き出しから
**「これは今流行りの○○系ですよ」**と分かるようにしておくと、
読者の定着率が上がる
⑤ 早めにセリフを置く(滑り台効果)
1行目からでなくてもいいが、2〜3行目、遅くとも5〜6行目あたりまでに会話を入れるのがおすすめ
理由:
会話は読みやすく、テンポも軽い
会話が始まると「このやり取りどこまで続くんだろ?」と、つい最後まで追ってしまう
=一度乗ったら途中で止まりにくい「滑り台効果」がある
その会話をきっかけに
ストーリーが動き始める
主人公の性格が見える
世界観の一部も会話の中で自然に出せる
という形にできると、かなり強い導入になる
3. ざっくりまとめ
説明から入らない
主人公の行動と感情を早く出す
読者が感情移入できる情報をサッと見せる
流行ジャンルと作品数(需要・需給)を意識して、冒頭から「今流行りの〇〇系」と分かる形に
早めのセリフで滑り台効果を狙う
📢さて、そんな私ですがただいまカクヨムコン11にホラージャンルで参加中です。
ホラー部門3位と絶好調‼️
📢毎日19:07に更新🎵
📢ぜひ読んで下さいね😊
タイトル:骸欠血損する食品群に関する一連の報告書
キャッチコピー: 関係者はメニュー表にない料理を絶対に出さないでください
ジャンル:ホラー(モキュメンタリー)
リンク:https://kakuyomu.jp/works/822139836343947661
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