第34話 「オラの町の郷土料理だぁ ~その2~」


3.はっと汁

これも結構代表的な、宮城の郷土料理です。

こねた小麦粉の生地を、一口大に伸ばして煮て、醤油ベースで仕立てる汁物です。

ネットで検索すると色々出てきますが、それを見た個人的な感想は。


「随分、具が増えたな」


農林水産省が紹介しているレシピも、大根、人参、ごぼう、干ししいたけと、複数の具が入っています。

我が家の…私が育った昭和の実家の「はっと汁」は、こんな感じでした。


・小麦粉を耳たぶくらいの型さに練ってまとめて1時間ほど寝かせる。

・鍋に多めのお湯を沸かして、煮干しを十数匹入れる。

・煮立っている鍋に、練った小麦を一口大に平たく伸ばして千切って入れる。


この、小麦を伸ばして入れる事を「はっと摘み」と呼びます。

何回か練習が必要かも。


・はっとを全部鍋に入れたら、斜めに切ったネギを入れます。

・醤油と酒を入れて、味を整えます。

以上


うん。うちのはっとの具は「はっととネギ」だけでした。

それでも美味しいと感じてました、好きでした。


はっとは父の好物で、夕飯にはっとが出ると喜んでおりました。

でも母はそれを見ていい顔はしてませんでした。


小麦粉とネギだけですからね、余り豊かな食事とは言えません。

もしかすると「貧しい」部類に入る料理だったかもしれません。

母はそんな貧しさを思い出すのが嫌だったのでしょう。


なので夕飯は、はっと汁の他に色々オカズは出ました。


余談ですが、私の出身地にも「ゆるキャラ」がいます。

その名も「はっとン」

ボディがはっとで、顔がちょっと鳥っぽい。

体重は8トンらしい。重すぎるでしょww



4.サンマのすり身汁

昭和の宮城では、スーパーに「サンマのすり身」が売っていました。

サンマを丸ごとミキサーですりつぶした物です、魚のミンチです。

これで汁物を作ります、我が家の作り方はこんな感じ。


・サンマのすり身に、味噌・卵を加えてよく混ぜます。

・鍋にお湯を沸かしておきます。

・すり身を適量しゃもじに乗せて、親指より少し大きい形に箸で切って、沸いた湯の中に入れて煮て行きます。

・全部すり身を入れたら、醤油と酒を加えます。

・一口大に切った豆腐と斜めに切ったネギを入れて、ひと煮立ちしたら完成。


カルシウム、DHA豊富の「サンマのすり身汁」です。健康にイイネ。

夕飯に出るすり身汁も美味しいですが、楽しみは次の日。

そのために、母は多めにすり身汁を作っておきます。


次の日の朝食ですが


・余ったすり身汁に、余った白飯を入れて煮ます。


以上。

つまり「すり身汁の雑炊」です。


これがとても美味しい。

私はお代わりして二杯は食べました。

ともすると、出来立てのすり身汁よりも雑炊の方が好きだったかもしれない。

主婦の手間も省けていいじゃないですか。


関東では売ってないんですよね、サンマのすり身。

それ以上に

サンマ自体もどんどん値段が上がって、手を出しづらくなりましたねぇ。


数年前までは「1匹 98円」だったはずなのに。


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