第21話 大変だ!(4)
「うるさい! うるさい! この浮気男が! 私の目を盗んで姉さんと浮気ばかりをして子供だって作った癖に~! この浮気男~! ぼんくら~! 人でなし~! 変態~! ──健太~! 貴様~! そのチンコ~! 切り落として~! 宦官にしてやろうか~!? そして二度と浮気などできないようにしてやろうか~?」
彼氏である、じゃなく、夫であるぼくへと売り言葉に買い言葉して罵声を吐いてきたから。
「ああ~! できるものなら、してみろ! やってみろ! 彩! ぼくは二度と子作りもできない身体になるからなぁ~! 後で性欲が満たされなくて困るのは彩~! お前じゃないのか? ふっ、ふふふ。はっ、ははは」
ぼくは子供を産んで大人の身体になっている
「うるさい! うるさい!」、「だまれ! だまれ!、「しゃべるな! しゃべるな!」
彩じゃなく、サラは、自分のすらりと伸びたを足を使用して、僕の足の裏──ふくらはぎや関節へと狙いを定め、『ロウ! ロウ!』と回し蹴りを執拗に狙って、入れてくるから。
僕は悲痛な顔で、
「OH! NO~!」、「NO~! NO!~」、「痛い、痛い」、「マジで痛い……」、「痛いから辞めろ! サラ~!」
と告げ、諫め、嘆願をするけれど。
「──健太の癖に生意気~!」
彩はラブコメのじゃじゃ馬娘! 暴れはっちゃくな令嬢さまのテンプレ台詞を告げつつ、ぼくへの蹴りを辞めないから。
「……サラもそろそろ辞めておきなさい……。あなたさまが本気で怒る前に……」
(お願い)
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