第2話 ここは何処?
うぅ、うううっ。私は誰? ここは何処なのだろう? ぼくの瞳に映る緑色の肌をした麗しい
う~ん、しかしさ、先ほどぼくの口から自然と言葉が漏れたように。緑の肌をした女神さまは、ぼくのよく知る女性……。
そう、近所の女性……。それもさ、ぼくの彼女である彩の姉ちゃんの藍華さんと瓜二つ……。双子と言ってもいいぐらいよく似ているから、僕自身も困惑してしまうのだが。僕自身が更に困惑どころか、狼狽し、頭を抱えたくなるものが、ぼくが瞳をキョロキョロ動かせば見えるのだ。
そう、まずは天井なのだが、僕がよく知る世界……。近代的な日本の建物とは違い、天井にベニア板や軽量天井ボードが張られていない木の柱が複雑に組まれたものが丸見えなのと。
部屋の窓……。そこから外の景色を見れば日本に多く見られる針葉樹の松や杉ではなく、亜熱帯のジャングルで見られるような木々の葉が理系のぼくの目に映るから。
ぼくは先ほどから藍華姉ちゃん似の緑の肌色をした女神さまとのキスの味を堪能する間もなく。
ここはどこ? 私は誰? と狼狽しているわけだけれど。
流石にぼくが自分の瞼を開け──女神さまとのキスを味わい堪能することもなく、挙動不審な行動を取っていれば。
ぼくと大人のキスをして堪能している緑の肌色をした女神さまも。ぼくが目を開け、キスに酔いしれ、堪能していないことに気が付くから。
緑の肌色をした女神さまは、『ぷはぁ~!』と言った感じで、ぼくの口の中から御自身の舌を引き抜き、唇も放すと。
緑の肌色した女神さまはぼくのことを見下ろすように見つめつつ「クス」と妖艶に微笑むと。
「……健太、目を覚ましたか?」と尋ねてきた。
「えっ、あっ、うん……」
ぼくは緑の肌色をした女神さまの問いかけに対してついつい驚嘆して頷いてしまうけれど。
ぼくはやはり、自分のことを見下ろしつつ、「クスクス」と微笑む女性は……、やはり、ぼくのよく知る女性で間違いないと気が付いたから。
「……もしかして藍華姉ちゃんなの?」
ぼくは自分のことを見下ろしつつ、「クスクス」と妖艶に微笑む、緑の肌色をした女神さまへと恐る恐る尋ねてみるのだった。
◇◇◇
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