第十章
第十章 花嫁ビンタ?
海底神殿を進んでいくと
進路脇に 透明な結界がはられ 多数の魚やクラゲが見守っていた
きーーーーーーーーーーーん
またあの音だ
奥に行くと ふくよかな巫女が クリスタルの 音叉を うちふっていた
「ようこそ精霊王エルディア様……精霊后ティリン様」
「おばあちゃん?」
「へ?」
巫女唖然
「ちょ……?あんたばかなの?失礼でしょ!相変わらずなんだから!」
ティリンが 眉をひそめた
「全く!私がついてないとダメね」
「ふふ……さあお二方奥へ……」
きーーーーーーーん
とん……
カクレクマノミが 結界を尾でうった
とん……とん……とん……
魚たちが祝福する
「おいでなさいませ」
奥には 女神がいた
青い髪に銀の瞳の ごく普通のお姉さん
「?」
こん……
ティリンに脇腹を つつかれる
「敬意の礼!」
「あ……はい!」
エルディアは すぃっと 頭を下げた
「よいのですよ……」
くすくすと 女神が笑う
「可愛らしい王ですね 后ティリン」
「は……い……おバカで……でも そこが……」
「あら……まぁ!」
不覚にも真っ赤っかになったティリンに 女神は さあ奥へと 奥へつながる 神殿の結界を解いた
そこは 全体ドームばりの 美しい海の中だった
わああああぁ!
エルディアが みまわす
天井には 光り輝く水面
周りを見ればイルカや アシカ
ジンベイザメ
そして
下を見ればリュウグウノツカイが 泳いでいた
「綺麗」
ドームの 中央には 輝くブルームーンストーンの 結晶
それは限りなく大きく
水面からの 光に チラ……チラリと 揺らめいていた
さあ……お二方
女神が ブルームーンストーンに 手をかざした
「精霊王1世エルディア!その妃ティリン参上致しました」
祈れば
巨大な 白い魚がよってきた
それは白い鯨?
「ようこそ……」
思念が伝わってくる
「ここに2人の結婚を認めよう……よく目覚めてくれたね……エルディア王」
は……
エルディアが 最敬礼を とる
「良いのだよ………………女神よ」
「はい……」
「2人に証を」
「はい」
女神が 2人に手をかざすと 額に 海神の 証がきざまれた
しかし それは ふいと消え
そなたには これを 海神をみあげると エルディアの 手に 綺麗なダガーが あたえられた
「祈る時はそれを媒体に……そしてねエルディア王」
「はい……」
「あの星はもはや危険なのだよエレメントを 見ることが叶わない人々の住まう星!祈っておあげ……星の帆船が 来る!さあ お行き!」
ざ!2人は 海岸へと 戻され
神殿の 海はとじていた
「ティリン!行ってくる!まっててね」
バッチーーーン
周りのみんなが顔を 覆った
「私も行きます!おいていくなんていったら!その巻き毛焦がしますよ!」
「こわ!」
タクトが けらけらとわらった
「いたいよぉ!もう……」
「お前は変わらんな?おチビ」
ライト王が わっはっは!と笑う
まわりも つられてわっはっは と わらった
ぼーーーーーん……ぼーーーーん
時計塔が 鳴った時 美しい オーロラの 帆をもった帆船が 蜃気楼のように現れた
「おー!きれいー!」
タクトが ……ぴょよん……と 感動を口にする
ぼーっ
角笛の音
さあ!おいき!
ライト王が エルディア……ティリン
ハウルそして タクト バレンタインに
声をかけた
きっといい旅になる!
新婚旅行が星渡りとはね!
ハウルが ばっちーーーん と エルディアの背を叩く
「なかなか いけてるね」
タクトが 光の 粉をまく
えっくし!
エルディアは 盛大にクシャミをした
「あっはっは」
まわりの 笑い声に背をおされて 一同は 星の帆船に のりこんだのであった
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