第三章
第三章 中間テスト?
出てきてください!
エルディアが 髪をかきあげた
「ふ……お前が普段は子供すぎるのでね……」
金の鎧に 純白のマント 金の髪
エルディアは盛大にため息をついた
「お爺様……」
ティリンが ペタリすわりこんだ
「結界のルーンで気がつかないとでも?」
結界に 魔力がぶつかる時
魔法術によってルーンが浮かぶ
「ほほう……あの瞬間で?」
ライト王はシワが刻まれた顔に 笑いじわを浮かべた
「お前は ほんとうに……」
ぷはぁ……
突如 エルディアが息をつく
水面から出たように
「エル……ディア様」
バレンタインが 苦笑する
ようこそ お戻りで……
敬意の礼をとる
「もう……お爺様の意地悪!びっくりしたじゃないかぁ!」
なんとも エルディアである
「もう……」
ティリンが頬を染めた
「ほほう……」
ライト王が エルディアと ティリンを 見比べた
仲が良くてよろしい!はっはっは
太陽王が マントを翻す
バレンタインは 太陽王に
「なかなかの判断力 そして立ち居振る舞い合格かと」
「うん……」
「バレンタイン!しってたの?」
「内緒ですよ!」
「内緒にならないだろ」
エルディアはぐりぐりと バレンタインの 胸板に 拳をおしつけた
テストでよかった
エルディアは 息をつく
「さて……エルディア?明日は研修ルナマーレだよ 恋人達の聖地ルナマーレ エスコートはきまったかい?」
からかうように ライト王
「……はい!」
エルディアは ティリンの 手をとった
「僕……ティリンと……いきます」
瞬間どんな林檎よりも ティリンが あかくなった
「い……っいって……あげるわよ……」
赤い林檎姫に 全員が爆笑する
「な……」
林檎姫 赤くなりすぎて 涙を浮かべた
「へ……変?」
くしゃ……
エルディアが ティリンの 髪を撫でる
「へんじゃないよ」
笑いを噛み殺したエルディア
そっと ティリンの 髪に唇を落とした
「ほほう……」
「やはり血は争えないかと……」
…………バレンタイン……
ふふ……
バレンタインが 笑うと ライト王は 豪快に笑った
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