車椅子からこんにちは 第一幕
影山 みはつ
第1話 君のこと
杏奈が「お、足が痛い」と左足首を抱えて歩いて居た。
杏奈は、右足で支えながら、左足をかばう様に歩いて居た。
和葉が「もう、そんな所で歩いて居たら痛くなるよ」と車椅子を持って来てくれた。
杏奈が「サンキュー。ふぅ、やっと落ち着いた」と車椅子に乗り込んだ。
和葉が「もう、こんなだから何時になっても足が治らないのよ」と注意された。
杏奈が「えへへ、注意されちゃった」といつの間にか無邪気な笑顔を見せた。
同じように車椅子で走っている悠馬が居た。
杏奈は「ね?ね?あの子誰?」と目線を悠馬に逸らした。
和葉が「あの子は、いつも意地っ張りで強情なの。自分の気持ちも言えない子じゃって・・・、人の話を聞いてんの?」と杏奈を必死に引き留めたが、杏奈は聞く耳を持たなかった。
杏奈は「ね?ね?君は私と同じような車椅子だけど、これから仲良くしてくれない?」と手を差し出した。
悠馬が「やだね~。あんたみたいにのうのうと生きて居るような奴に言われたか無いよ」と差し出した杏奈の手を叩いた。
杏奈は「痛い。何なのアイツ」と嫌な顔をした。
和葉が「あ~ぁ、嫌われちゃった。杏奈みたいに能天気で人の気持ちが分からない人には、悠馬君の気持ちは分からないかもね」と杏奈に話しかけた。
杏奈が「能天気な人って誰よ」と和葉を睨んだ。
和葉が「そういう処が能天気なのよ。もっと、人の気持ちも考えなさいよ」と杏奈に話を始めた。
杏奈は「は~い。つまらないの」と散々な気持ちで此方を見ていた。
和葉が「じゃ、授業が始まるから行こうね」と杏奈を乗せた車椅子を押して行った。
杏奈は「しょうがないな。アイツのせいだ」と和葉に向かって愚痴を吐いた。
和葉が「しょうがないでしょう?あまり愚痴を吐く女はモテないよ」と杏奈にきつく注意をした。
杏奈が「だってさ~、アイツ生意気なんだもの」と和葉に怒った顔をして発言をした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます