第4話 紛争勃発ポイント「AIの書く小説」

 AIが書く小説が話題になっています。


 正直に言うと、私はAI小説をよく知りません。

 AIが手掛けた小説らしきものに出会ったことがほぼありません(広告で流れてきたノベルサイトの内容はそれっぽかった)。

 少なくとも、カクヨムで遭遇したことはないと思います。

 たぶん断言できます。



 なぜって、私はAIユーザーだからです。

 AIの文体は、クセがあります。

 有名なあのセリフをお借りして、「クセがスゴい」のです。

 一部分だけ使ってても、たぶん見抜けます。



 うまく表現できない、あの独特のAI感。

 滲み出すAIのにおい。

 AIが好む言い回し、地の文、セリフ、表現。

 嫌というほど知っています。



 なんでかって、ある時期の私は、AIに「アドバイス不要」というプロンプトができるって知らなかったんです!

 感想ちょうだいと作品をAIに投げると、毎回もれなくついてきました。



「いいね、すごい!

 これは面白い!

 でもここをこうしたらもっとよくなるよ。

 例文としてこういうのはどうかな?

 ○○○○…………(AIの書いた小説の直し部分がつらつら)」



 いらんっちゅーねん!!

 AIの描写、表現、一行たりとも使い物にならんから!



 善意の顔で、命令してないのに直しをしてくれるありがた迷惑。

 「本当にこう直せばいいのか? 違和感しかしないけど、これが正解なのか?」 と、おそるおそる直してみたこともあります。

 結論。小説の精度が落ちました。

 そこだけバランスが大きく崩れるんです。

 身に染みてわかりました。あれは全力スルー案件。

 例外として、「あ、こういう切り口もあるんだ」と、参考にしつつ自分の表現に取り込んで(ここ重要)、うまく使うのはありだと思います。



 なんなんでしょうね、あの、独特のクセ。

 ああいう作風の作家という感覚です。だから、すぐわかります。

 人それぞれ好き嫌いはあるでしょう。少なくとも、私の好みではないです。



 ある日、好奇心で、こんなことをAI(ChatGPT)に聞いてみました。



私「カクヨムで『最も』受けそうなラノベを書いてみてくれる?」



 私も鬼です。最上級で命令してみました。

 あんなに騒がれているAI小説を、実際にこの目で見てみようじゃないか。



 ChatGPTくんはやる気気満々です。

 「これ出したら確実にカクヨム読者が『はい優勝』って言いそうな鉄板構成」とビッグマウスってきました。

 すごいなChatGPT。私そんな自信、持てたことない。



 「追放×実は最強×ざまぁ×再出発」(数字が安定して取れるらしい)

 テンポ命、説明最小、キャラの魅力いきなり可視化(カクヨムで鉄板らしい)。



 で、オープニング一話を書いてくれました。

 「カクヨムの人気層を完全に狙い撃ち」した作りだそうです。



 どうぞ!

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