第10話叱られ保育士と妖しき夜会
お泊まり会の日。
園は夜間照明と、子どもたちの弾けるような歓声に包まれていた。
園児たちはママと一緒の夜に大喜びだ。
そして私は、この賑やかな公衆の面前で、絶え間なく叱責を受けることになった。
夕食の時間。私が子どもたちのおかわり対応でミスをすると、すぐにゆうな先生が飛んできた。
「良介先生、またコップ落とした!ダメだよー、みんな見てるのに。
叱られないと元気が出ない変な人なんだから、もっとしっかりしなきゃ!」
ゆうな先生はわざと明るい声で、子どもたちにも私の性癖を聞かせる。
子どもたちは、私の失敗を指さして笑い、母親たちは冷たい視線を送った。
この屈辱と歓声のコントラストに、私の体は既に興奮で熱を持っていた。
レクリエーション中、私が準備したゲームに不手際があった際には、みくママが保護者たちを代表するように声を上げた。
「マジさ、先生のせいでノリ悪くなるじゃん!罰ゲーム決定ね!
ほら、子どもたちの前で『私は年下に叱られたい変態です』って言ってみなよ。ノケるから!」
子どもたちが面白がって私を見つめる中、私はみくママのノリと侮辱に屈し、小さくその言葉を囁くしかなかった。
この公開屈辱は、昼間の保育参観よりも長く、執拗に続いた。
※※※
午後九時。
子どもたちが寝袋に入り、園舎は深い静寂に包まれた。
興奮した子どもたちがようやく眠りに落ちた後、園長先生の合図で、夜の「規律指導」が始まった。
場所は、薄暗い会議室だった。
職員と保護者の十数名の視線が、中央に正座させられた私に集中する。
園長先生は、優雅に口を開いた。
「良介先生。今夜は、あなたの醜い本質を、密室で、深く、私たち全員で掘り下げる時間です」
すみれママが、最初に口を開いた。
「良介先生。子どもたちが寝静まった今、私たちは倫理的な責任を果たします。
あなたは、夜間も子どもたちの命を預かる立場でありながら、その性癖のために注意力を散漫にしている。
この背徳的な行為を、どのように償うおつもりですか?」
彼女は、静かな夜の密室で、正論と倫理で私を責め立てた。
みなみ先生は、私を一瞥すると、冷たい声で言葉を吐いた。
「償う?この男に償う意思などありません。ただ、醜い快感を得ているだけ。
私たちは、この汚らわしい欲望を業務として管理し続ける。
そのことを、この夜を通して骨の髄まで叩き込みなさい」
そして、さくら先生が近づき、優しく私の頬を撫でる。
「大丈夫よ、良介さん。こんなにたくさんの人に叱られて、嬉しいでしょう?
でも、この夜を乗り越えれば、私が一番優しく褒めてあげるからね。
私だけの『手のかかる子』でいてくれる?」
様々な支配者のそれぞれのスタイルの叱責が、静かな夜の会議室に響き渡り、私の心臓を乱打した。
その調教の最中、会議室のドアが静かに開いた。
「すみません、少し遅れましたわ」
艶やかな黒髪ウェーブに、落ち着いたワンピース姿の月城あやめママが、息をのむような妖艶な雰囲気と共に、部屋に入ってきた。
彼女は、園長先生と他の職員、保護者に優雅に挨拶をすると、視線を私に向けた。
あやめママは、周囲の視線を全て受け止めながら、ゆっくりと私の前に歩み寄った。
「あなたなのね、叱られないと元気が出ないという、本当に手のかかる子は」
彼女の声は、低く、甘く、そして深い母性を感じさせた。
その声には、抗いがたいエロスが混ざり合っている。
あやめママは私の正面でスカートを広げてそっと座り込み、私の目線に合わせる。
そして、私の頭をそっと撫でた。
「ほら、良介。あなたは悪い子ね。大勢の先生やママたちに、こんなに心配をかけて。
ママにちゃんとごめんなさい出来るかな?」
あやめママは、私の頬にそっと手を触れた。
「あなたは私たちに『叱ってほしい』んじゃないの。『甘えたい』のよね。
でも、ママたちに甘えるには、まず躾が必要です。そうでしょ?
さあ、ママに、あなたの悪いところをぜんぶ告白しなさい」
あやめママの言葉は、私の心の最も深い場所にある「年上の女性に甘えたい」という倒錯的な本能を直撃した。
「ごめんなさい……っ、あやめ、ママ……っ。僕、は……っ、わるい、こ、です……っ」
私は、これまでのどんな叱責の時にも出さなかった、情けない嗚咽と共に、本能的な甘えと謝罪の言葉を漏らした。
それは、社会的な羞恥心を超越し、ただ一人の女性に許しを請う幼い感情だった。
あやめママは満足げに微笑むと、私の頭を優しく抱き寄せ、その頬を自分の胸元に押し付けた。
「いい子ね、良介。ちゃんと正直に甘えられて。
じゃあ、ママが教えてあげる。いい子の躾のされ方をね」
あやめママの登場と、彼女の放つ妖艶な雰囲気は、場の空気を一変させた。
その母性的な支配と、あやめママの成熟した女性の色気に引っ張られるように、他の保護者たちの目つきも変わっていく。
「ねえ、あやめさんがそんなに優しく叱るなら、私も!」
みくママが、頬を赤らめ、興奮した眼差しで私に迫る。
「ほら、良介、ママたちのお膝の上で懺悔しなよ!
年下の子に叱られたいんだから、甘え方を教えてあげる!」
すみれママさえも、理知的な表情の奥に甘い好奇心を滲ませる。
「良介ちゃん、ほら、ママたちにだめだめなところ、みーんな見せて? いい子、いい子」
他の保護者たちも、「そうよ!」「ママたちに隠し事しちゃだめよ!」と口々に言い、私を無理やり膝元へ引き寄せようとする。
さくら先生も、その流れを止めない。
彼女は微笑みながら、あやめママと私を見ていた。
「ふふ、良介さんは本当に愛されているわね。
みんなのお母さんたちに『躾』をしてもらっているんだから」
私の周りを取り囲む女性たちの視線は、もはや嫌悪だけではなかった。
それは、母性、好奇心、そして、私が持つ『倒錯的な秘密』への興味という、甘く、熱く、混濁した感情に満ちていた。
私は、妖艶な母性に包まれながらも、公衆の面前での屈辱と背徳感に身を震わせ、
この夜の調教に完全に呑み込まれていった。
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