二、いきなり結論
二、いきなり結論
(問)エッセイで一番大事なものはなんでしょうか?
(答)人間力です。
いきなり結論から書きましたのは、「エッセイで一番大事なもの」とは、題材の選択や、話の書き方ではない、というところからスタートしたいからです。
そもそも、エッセイの面白さというのは、どこからやってくるのでしょうか。たしかに、表面的には題材つまりネタが斬新だったり特異だったり、あるいは、ペットなどの思わず頬が緩むような誰もが共感しやすいネタであることが少なくありません。また、同じネタであっても、語り方によっては、面白くもつまらなくも調理できそうです。
しかしながら、これらの要素がエッセイの面白さの主成分かと問われると、実は半分正しく、半分間違っている、というのがわたしの見解です。
たしかに、カクヨムコンのエッセイを「読み手」として拝読しておりますと、賞にたどり着きますのは「誰もが共感しやすいネタ」「誰でもが面白いと感じる語り口」を持った作品になりますし、カクヨムの読者の大半もこの点について評価をされていると思います。
ところが、「書き手」としてそれらの作品を研究してみると、その底辺にはその作者の人格や性格あるいは経験や価値観などが滲んでいることに気が付きます。わたしはそれを人間力と一括りにしておりますが、この人間力がない作品は、たとえ面白いあるいは共感できる作品になっていたとしても、全体的な品質において何か物足りないものを感じるのです。
そのことにハッとなりますと、エッセイに対する姿勢というものがガラっと変わってきます。本エッセイはそのあたりを説明したいと思います。
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