14話


「……マジかよ。

 こんな(綺麗な)子がユイ助けたって?」


瑠維は結斗に肩を貸しながら、女の顔をじっと見つめる。


ユイの血がついた手で、

必死に応急処置をしたんだろう。


震えながら、泣きそうな顔で、それでも逃げなかった。


「……ユイ。

 お前、こんな(美人な)子に助けられてんじゃねえよ」


冗談めかして言ったつもりだった。

だが、心の奥では違う感情がざわつく。


“こんな子が、ユイの隣に……?”


結斗は息を荒げながら、

瑠維を睨むように見上げた。


「……黙れ……瑠維……」


声は掠れていたけど、

その一言で十分だった。


瑠維と海聖は顔を見合わせた。


──こいつが、ユイを守ってたのか。


ちょっとだけ、

胸の奥がざわつく。

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