第4話 ジョブに就いた信長、床につく
武士という職は新しく作られず、信長はしぶしぶ剣士として登録した
「はい、登録が出来ました。これがあなたのギルドカードです」
手渡された板は木の板のように見えるが、硬さは中々にあり曲げれそうにもない
「ちょちょちょ!いきなりなにしてるんですかあなた!」
「あっ!ワシの板を返せぃ無礼者!」
「いきなり曲げようとする人に渡したら危ないでしょ!それにこれ……再発行にお金、かかるんですからね!」
お金という単語にピクリと耳が動き、取り返そうと伸ばした手が止まる
(一銭もないこの状況、再び作るのに銭がかかるのはまずい。ワシは武士であり浮浪者ではない……が)
信長は自身の服装を見る。ここにきてからというもの、裸足で白の着物を羽織ったその姿は浮浪者と変わりないほどだった
「今すぐに金が欲しい。どうすればもらえる」
「あそこにある依頼が貼られている紙をここまで持ってきてください」
なら早速と行こうとした途端
「ですが、もう夜も遅いので受理はできません」
と言われてしまった。どうすればいいかを聞くと
「ギルドが運営する宿泊施設がありますので、今日のところはそこへ泊まってください」
「場所はどこじゃ?」
「ギルド裏に宿泊と書かれた建物があるのでそちらまでお歩きください」
すっかり暗くなった外を回り、宿泊できる場所へと向かう。途中、ちらちらとこちらをうかがうような視線が刺さったがすぐにその視線はすぐに別へと向けられた
「ここかの……」
大きく宿泊とは書かれているものの、外装は剥げて薄汚くなっており、本当にギルドが運営しているのかと疑ってしまうほど古くなっていた
「外よかはええのぅ……」
中も結構汚れていたが外よりかは清掃が行き届いており、ところどころにすこしほこりが溜まっているいる程度
「おーい、受付はここか?」
シン……となんの返答もない
「おーぅい」
もう2度3度呼びかけるが返答は返らず、次第に血管が浮き始める
遂に
「人が呼んどるのだから一人ぐらい出てこんかぁ!」
と門で叫んだのと変わらない声量で怒りが爆発した。すぐにどたばたと足音が聞こえ始め、一人の男が足を絡ませながらも信長の前へと立つ
「なぜここに一人もおらなんだ!説明せい!」
「すすすすいません!すいません!全員すでに寝てしまっていて「ならば交代で立っておれ!そんなことも頭にないのかうぬらは!」
なんだなんだと階段の上から、扉の隙間からと人の顔がひょこっと出て見物している
「見世物ではないぞ無礼者どもめが!さっさと部屋へ帰れ!」
怒声が鳴り響き、すぐに顔が引っ込められていく
「……さて」「ひぃ!」
「ワシは迷惑を被ったわけじゃが……もしや金など取らんよなぁ?」
「はははい!無料で大丈夫です!鍵はこちらです!」
と201と刻印された鍵を手渡された
「物分かりがいい小僧だ。次にしでかしたら……その首もらい受けるからの……?」
と一言残し部屋へと歩いて行った
「中々に悪くない部屋よの」
こじんまりとしつつも掃除はしっかりされており、布団も嫌な臭いはしていない
「しかし枕がないのはいただけんな……」
そう文句は付けつつも、しっかりと眠りにつく信長であった
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