進行性糖菓化変性疾患

宮灯

プロローグ

顔を上げたら、あの日遺された

ストロベリーキャンディが目に入った。


古ぼけた袋の端は折れ曲がっていて、

中の小さく丸い飴玉は静かに劣化している。


消費期限からもう何年経っただろう。


そんなことを考えながら無意味に

外の世界と繋がるスマホの画面を

スクロールし続ける。


何分後かにこんな文字列を見つけた。



『シュガードール病』



ただ機械的に動く親指が、止まった。


心臓が時計の針の音よりうるさい。


私は息を呑みながらその記事を開いた。

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