黒猫のフーガ チアキとリンコ②
「私は本物の猫を見たことがないから、君が偽物なのかどうかわかんないや」
チアキは目の前にいる黒猫の喉元を撫でながら呟いた。アルバイトの帰りどんよりとした曇りの日の夕方の出来事だった。
いや少し語弊があるかも。本物の猫を私は見たことがあるのかもしれないが、見分けがつかないのだ。デジタルで見た猫と血の通った猫、何らかの理由で見分けようとしない限り、彼ら彼女らは生物的猫であるし、離散量的な猫でもあるのだ。
なんだか哲学的だなあ。
気圧の低さに欠伸を漏らしながら、つんつんと黒猫のほっぺたをつついてみる。小柄とはいえ成猫のようだ、目は深さを持った赤色で猫がこちらに目を向けるときにラズベリーのようにコクのある赤がキラリと輝いていた。じっと見つめる黒猫は逃げることもなく真っすぐにチアキを見据えている。
「……不思議な猫」
目での会話を続けていると、突然警告音と共にウィンドウが飛び出してきた。
『警告 バグの接近に備えてください』
チアキは驚いて辺りを見渡した。何故か猫は逃げず、そればかりかしゃがむチアキの膝に乗って同じように辺りを見回している。人間ごっこか、呑気なものである。
ここはコロニーの境界からは遠く離れた住宅街だ、滅多にバグが入り込むことはない。チアキもこの警告音を聞くのは数年ぶりだ。近くの雑草が風で擦れる音にさえも緊張感が走る。アパートの入り口にはアンチバグプログラムが施されていることを思い出し、すぐに部屋に入ろうと思い立った。
がしかし、膝の上にはじっと草むらを見つめる猫一匹。
迷っている暇はなく、チアキは膝の上の毛玉を持ち上げアパートの階段を駆け上がった。
「いらっしゃい猫君、ちょっと足を拭きましょうね」
スクールバッグからハンカチを取り出すと、丁寧に猫の足を拭き上げる。少し匂いを嗅いでみたがそれほど異臭もしないためそのまま放してやる。
猫はがらんとしたフローリングのワンルームに降り立ち、我が物顔で部屋を歩き回っていた。猫が上った食器棚には一つだけのマグカップにお茶碗、淡いブルーのグラスは気に入ったものがペアグラスで仕方なくそれを買ったが、洗い物が面倒な時には至極便利だ。
しゅたっと降り立った暗めのフローリングに白いシャギーの丸いラグ、その上に白木の丸机とブラウンの座椅子が置かれていた。しばらくすると椅子の傍に置かれていたチアキお気に入りの二つの水玉クッションに挟まるようにして丸まった。
「適応能力すごいなあ。そうだ、この猫が生き物なのか調べなきゃ」
チアキはベッドに腰かけながらウィンドウとキーボードを呼び出す。ブラウザに『猫 アバター 見分け方』とタイピングしエンターキーを押下した。おっと丁度アバターを見分けてくれるプログラムがあるじゃないかと指先でタップすると、照準のようなマークが記載された透明のウィンドウが現れた。手のひらで動かして猫が映し出されるようにして狙いを定める。右下にパーセンテージのマークが表示され数字がだんだんと大きくなっていった。これが百パーセントになれば解析完了というわけだろう。
ピロンと軽い音がなって、結果が表示される。
『アバターと認められる』
なるほどこやつは本物ではなかったらしい。
「君データで出来ているんだね、そっちの方が食費かからないから安心したよ。まあ君の方は、本物だろうが偽物だろうが居座るつもりみたいだったけど」
黒猫は耳も動かさず眠りこけていた。手の甲で軽く身体を撫でてやると微睡の中軽く伸びをした。水玉の上に乗った黒い毛がゆらりと蠢く。思わず口元が緩んでしまう。
「よし、水玉が好きみたいだから君の名前はドット、これからよろしくね。何だか家族みたい、私にはよく分からないけど」
チアキはさして気にした様子もなく、ドットを撫で続けた。外では雨が降り出したらしい。曇り空が輪をかけて暗さを増しその闇に飲み込まれてしまうような、この世には青空なんか存在しなかったような、そんな気持ちにさせた。
ドットはチアキについて回りたがった。学校やアルバイトに行くときは必ずと言っていいほどカバンの中に入り込んでくる。最初は出していたが気づかないうちにコートのポケットに紛れたり、サブバッグに忍び込んだりと、結局一緒に外出する羽目になる。ドットは執拗に鳴くことはなく、アバターのため糞尿回りやエサにも困らないため愛くるしい猫と一緒に行動することはチアキにも気分転換になった。
問題は別にあった。
『警告 バグの接近に備えてください』
ドットと暮らし始めてから、異常に街中のバグに狙われるようになったのだ。今回は学校からの帰り道、リンコが警告のウィンドウを慣れた手つきで縮小した。
「ごめんねリンコちゃん、ドットはどうしてこんなにバグに好かれているんだろう?」
警告が出たとしても街中であればすぐにアンチバグプログラムを持ったアバターが出動し安全確保を行ってくれるし、建物が近ければそこに逃げ込めば問題はないのだが、如何せん人が不快に思う音声で警告を発するため気が気ではない。この毛玉は一体何を隠しているのか、たまたまなのか。腕の中のドットを覗き込むが全く気にする様子はない。くぁあと気持ちよさそうに伸びをしていた。
とりあえずサブバッグにドットを入れると、取り急ぎ近くのショッピングモールに立ち寄った。警告表示が消えほっと一息つくとリンコが何か差し出した。茶色い紙袋だった。
「なあにこれ」
「バグ除けの首輪」
赤い首輪はドットの眼の色とマッチしており、皮の素材がきらりと光ると出会った日のドットの眼を思い出した。
「ありがとう、わざわざ探してくれたの?」
リンコは何も言わずショッピングモールの出口に歩き出す。出たところに停まっていた公共用のエアカーに二人で乗り込み、それぞれの家の分かれ道まで相乗りして分かれた。
エアカーから降りるとバッグを開けた。中を見ると飼い主の悩みはつゆ知らず、ドットは寝息を立てていた。天使の寝顔に少しにっこりすると、再び帰路を歩き出す。
リンコはもしかしたら全て分かっているのではないか、とふと思った。私の悩みも、ドットがどうしてこんな不思議な体質をしているのかも。
リンコとは入学式からの付き合いだから凡そ出会って一年半だ。私はアルバイトも忙しいのであまり友達とは深い仲になってはこなかった。放課後に遊べることなんかほとんどないし、約束を断り続けるのも気が引ける。だけどリンコの距離はチアキにとって本当に楽だった。リンコから遊ぼうと言われることがないのはちょっと寂しいけれど、チアキがバイトの前に少しカフェに行って学生気分を味わいたい時なんかでも、彼女は嫌な顔をせず付き合ってくれる。口数は少ないけれど、ぽろっと話す言葉が心に何故か刺さるミステリアスな女の子だ。
チアキはドットが来る前のがらんとしたワンルームを思い出していた。自分の孤独はリンコも知らない。他人から憐れまれても、同情されても、自分が心の中で鍵をかけた寂しさをこじ開けられるような気がしていたからだ。いつかリンコに話さないといけないが、まだ勇気が持てなかった。二の足を踏んでいたところだった。
「そのはずだったんだけどなあ」
この猫が無理やり転がり込んできてこれまでの孤独をひしひしと感じていた。
決して一緒に食事が出来なくても、本能で行動しているのではなくても、家に一緒にいて心通じ合う存在がいると言うのは心強いのだと知ってしまった。
アンニュイな気持ちで家に着くと、目が覚めたドットを部屋に放流し自分はベッドに倒れこんだ。
しばらくして首輪の存在を思い出しドットを呼ぶ。彼(恐らく)は呼ぶとやってくる賢いキャットなのだ。
膝の上で撫でてやりながら、リンコからもらった首輪をつけようとすると、今まで聞いたことがないほど鋭い鳴き声を上げた。
「え」
そうしてチアキが首輪を持つ右手にひっかき傷を刻んだ。
痛みよりも驚きが上回り、反射的に話した首輪は玄関の方までコロコロと転がっていった。ドットも驚いたのかキャットタワーのトンネルの中に逃げ込んだが、少しするとのっそと出てきて傷をペロペロとなめ始めた。
チアキは叫びたい気持ちと信じたい気持ちの狭間でどうすればよいのかわからず、ただしばらくドットのふわふわの毛を撫で続けた。
次の金曜日、食材を買いにチアキは放課後制服姿のまま外に出た。近所の徒歩でたった十分程度のところに行くだけなのに、やはりドットはついてくるみたいだ。コート掛けの壁側にかけられ続けていた少し幼い大ぶりのショルダーバッグにこなれた動きでドットは入り込む。ふたの部分の隙間から顔を出すと、早くボクを肩にかけてくれと言わんばかりににゃあにゃあと鳴いた。
「よし行こうか」
今日は曇りのち晴れと天気予報は伝えてくれる。ドアを開けると秋の肌を撫でるような風が吹き込んできた。スーパーへの曲がり角を曲がると、あまり頻度高く聞きたくもない警告音が鳴った。
『警告 バグの接近に備えてください』
周りを見るが近くにある建物は民家やマンションばかりだ。よそ様を巻き込みたくはない。その場を離れてアンチバグプログラムの到着を待つかと歩き出したところ、背後だった。
黒、光を反射しないその物体は只々黒だった。
黒色を本能的に恐ろしいと思ったのは初めてだった。ドットの黒い毛並み、リンコのポニーテール、お気に入りのワンピースの襟元や大好きなカフェオレに混じったコーヒーだって黒だ。でもこれほど畏怖を覚えたことはない。赤や青や黄色と同じ、色でしかないもの。
これは色じゃない。黒という存在だ。
直感でこれがバグなのだと理解した。形を持たないそれはデジタルエフェクトを放ち、じわじわと二人に迫ってきていた。チアキは震える足を一度叩くと短く息を吐いた。
—— 逃げないといけない、私がドットを守らないといけない。
あの日、首輪を拒否された時から、ドットという存在の疑念が心にずっと突き刺さっていたのに。非常時には素直になれるものだ。
「あなたがどんな存在でも構わない」
下げていたショルダーバッグをバグを刺激しないようにゆっくりと両腕の中に収める。一歩、また一歩とバグから目を離さず距離をとる。
今だ。
一気に後ろを向き全速力で走り出した。背後にバグが追いかけてくる気配を感じたが、反応をしている暇はない。
これほどアルバイト以外に非活動的に生きてきたことを後悔したことはなかった。口の中で血の味がにじんだ。道を走り抜け、坂道を転がり下りる。ただ明確に感じるのは腕の中でまんまるの目をしたドットの体温だけだった。
無我夢中で走り抜けると既にあまり知らない通りだった。周りを見る余裕はないが、店はひとつもなく家やアパートが続いている。方角としては中心部の貴族の区域に向かっている。基本的に平民は立ち入れないため行き止まりに等しい。このままではじり貧だと思い切って左に曲がった。
ものの見事に突き当りだった。
身体に急ブレーキをかけるとこれまでの無茶が急に祟り息は当たり前に切れ、眼前が歪む。背中に壁を感じながらじり貧は嫌だったがこういうことではないと悪態をつき、顔をあげた。脇腹が突然の激しい運動に痛んだ。
バグはこちらに追いつき一本道を塞いでいた。
「こんなことなら体育の授業まじめに受けておくべきだった」
いざという時にバグを撃退する護身術、体力が無く少しの痛みも好きではないチアキには誠に相性の悪い科目であった。その授業がまさかこんなにも早く使わなければならない時が来るとは。
多少の怪我は覚悟の上でバグに突っ込み再び鬼ごっこを始めるかと頭を巡らしていたその時、バグが群れを成す黒い波が真っ二つに割れモーセのごとく光が差し込む。
「リンコちゃん!」
バグを切り裂いたのはリンコだった。その手には何の変哲もない棒が握られていた。単純明快な飾り気の無い棒だが異様な白さを放っている。バグ用に取り出した電脳的物質で出来たものなのだろう。
背後から襲い掛かってくる深淵に、リンコは軽い足取りで飛び掛かってその存在を抹消している。勉強だけではなく、スポーツも得意な彼女であったが、実践でもここまでの才能を発揮するとは。
天才は恐ろしいなあ。
「どうしてここに?」
「歩いていたらチアキが走っていくのが見えて追いかけた」
チアキは見慣れたリンコの姿に安堵したが、その表情はリンコの背後からバグの間を割って近づく人間を見てすぐさま警戒心を発した。
「誰」
リンコが突然現れた人間に用心してリンコを背に距離を取った。
平々凡々たる黒のスーツを着た男が視認できる限りで五人、そのスーツの胸元に付けられた階級章を見てチアキははっとした。
「地球政府公安局」
かつての政治では三権分立といった言葉が謳われていたらしいが、この緊急事態ではすぐさま権力・暴力装置を動かすことのできるシステムが採用され脆くも権力分立の言葉は崩れ去り、一極集中型の機関が作られていた。政府所属で法を司る公安、全てを包括する暴力の権力者はものの見事に今の世界の危うさを表しているようだ。
「彼の方の御令嬢チアキ様ですね」
嫌な予感は当たるものだ。散々リンコに話すか迷い続けていたことをこんなにいとも簡単にばらしてしまうなんて。
「違うわ、私はあの人を親だと思っていないし、私はもう登録上も娘じゃない」
五人は全く個性がなく、手にはバグを切り裂いたアンチバグプログラムを搭載した剣が握られていた。頭髪は短く、耳にかからない程度のところで洒落っ気もなく切りそろえられている。私はこの人たちのことを知らないが向こうはこちらのことを知っているらしい。気持ち悪い。
「にゃあ」
忘れられては困りますよと言わんばかりにドットが空気を読まず間抜けな声をあげた。カバンごとより強くドットを片手で抱きかかえるとリンコの手を掴み黒服たちの横を通り過ぎようとした。もちろんさせてなんかくれないけど。
「そこの電脳生物はバグでも良性のアバターでもない反応をしめしています。バグに狙われているのはその不安定さから。このまま所有しているとチアキ様も危害を被るでしょう。我々にそれをお渡しください」
「……あんたたちの言うことをどうして信用しないといけないの。絶対いやよ」
「チアキ様も思い当たる節があるのでは?」
図星だった。当たり前だ。リンコちゃんがくれた首輪をあれだけ嫌がったのだ、黒服の説明は腑に落ちる。それでも信じたくなかった。ドットは何もしていない。ただただかわいい猫だ。
私はただ一緒にいてくれる子が欲しいだけなのに。
黒服の中で一人表情を緩めた男が言った。
「哀れなチアキ様、ご両親に愛されないからと存在しないものを愛するなんて」
頭に血が上ったのを全身で感じた。
気づいたときには護身用の拳銃を呼び出し、ふざけたことを抜かした黒服に銃口を向けていた。
誰から見られても幸せそうな、平凡な過程で平凡に育った幸せそうな女の子として生きてきた。
演じているつもりはない、努めてそうあるようにしてきた。なりたい自分を口にし続けるとだんだん近づいてくると言うけれども、私はそうやって生きてきたんだ。自分に言い聞かせた、私はかわいそうなんかじゃない。
けど毛玉が家にいることでおもちゃや小ぶりなキャットタワーが設営されている、そのあたりにはドットと遊ぶための猫じゃらしが具現化されっぱなしに転がっている。寝るときは人工物とはいえ温もりを感じるし、人工物故なのか求めているときに言葉は通じなくともにゃあと鳴き声を返してくれるだけで一人じゃないんだと思うのだ。
バグに追われないようにするには、当たり前だがドットを捨てればいい。
だってこの子は生き物じゃない、本物じゃない。
だけど、毎月死んでも使わない最低限の生活費を送るだけで近況も聞いてこない生みの親より、寂しいときに傍にいてくれる人工物の方が今のチアキにとっては支えになっていた。
だったらそれは私にとっては偽物なんかじゃない、本物の家族だ。
「絶対に渡さない。そもそもバグでもないこの子を渡す義務はないはず。いくら恫喝しようがこれ以上の無礼は許さない」
武器を向けられていても軽薄な黒服は妙に大人しかった。チアキが大して武術を会得していないことなどお見通しなのだろう。それでもチアキはその場から動くことが出来なかった。この引き金を引いたら当たり前だがチアキは犯罪者だ。それこそこの権限の塊たちに大義名分を与えてしまう。リンコもさすがにプロ集団である公安を相手にしたら勝てっこないだろう。何より自分のことでリンコを危険に晒したくなかった。
頬に汗が伝い、髪が張り付いて嫌な気分だった。体力ももうない、一か八かで手にしている銃を投げつけ相手が怯んだうちに傍らをすり抜けるしかもう方法はなかった。
全く運動神経には自信がないが、全力でニヒルな黒服の横ギリギリに銃を投げ込んだ。ほんのわずかに出来た隙を見て黒服たちの隙間を走り抜ける。ショルダーバッグのひもを掴まれたが、ドットの腕を引っ張りだしそのままバッグを捨てて走った。チアキの咄嗟の行動に後れを取ることもなくリンコも並んで走り出した。さすが抜群の身体能力だ。
「ここからは任せて」
チアキが手を離すとリンコは少しスピードを上げてチアキを先導するように走った。僅か後ろに黒服たちの足音が聞こえている。少し細い路地を走って走って、仄暗い路地が開ける。
そこは人が多く行き交う繁華街だった。そこにいる人たちは多くの人の気配に息の上がる二人など目に留まっていないらしい。人の多さに足が止まると慌てて振り返る。そこにはもう男たちの姿はなかった。チアキでも見たことのない紋章のため恐らく諜報部隊の非公開組織四課だろうか、人気の多い場所だと迂闊に行動できないのかもしれない。
たくさんの人がエアカーでこの繁華街にやってきて、買い物や娯楽を楽しんでまたエアカーに乗って移動している。空も道も人で溢れかえる中、無言で二人は向き合っていた。チアキは平静を取り戻すと別の意味で鬱蒼とした気分になっていた。
知られてしまった私の秘密。
「私の両親は公安局の上層部の人間なの。私はその娘だけど実は父親が違っていて捨てられちゃった。別れるか私を捨てるかの二択を迫られた母は……私を選ばなかったのね。
宙ぶらりんで、私はみんなが嫌う貴族だったけど、今は独りぼっちのただの平民。けど気の毒がられるのも嫌だし、嫌われるのも嫌だったから、なるべく普通の女の子を演じてきた」
リンコは何も言わなかった。
二人の顔に空を飛ぶエアカーが影を落とした。
「……私の事気の毒に思った?」
チアキは自嘲的な笑みを浮かべるとリンコに背を向けて歩き出した。
「変なこと言って、あと巻き込んじゃってごめんね」
雑踏の中、二人の存在だけレイヤーが分かれたみたいに、リンコはチアキの背中をじっと見つめていた。
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