レンとひよりの日常

橘 織葉

ショッピングモールにて

ひより「この本買って〜」


レン「却下。この前も買っただろ?」


ひより「え〜? それなら〜♡」


レン「あ?」


ひより「かわいいかわいい妹の抱きつき攻撃〜 効果は、本を買うまで離れない」


レン「別にいいぞ?」


ひより「えっ? いろんな人に見られるよ?」


レン「近所の人はもうお前の性格を知ってるからな。「またあの子がお兄ちゃんに甘えてる」程度にしか見えない」


ひより「でも、さっきお兄ちゃんの同級生らしき人が……」


レン「よし、放せ」


ひより「あ、もしかしていきなり意識し始めた?

ダメだな〜、妹をそういう目で見るのは」


レン「近所の人はともかく、あいつらに見られると噂になるんだよ!

あと、そういう目で見たわけではない」


ひより「買ってくれるんだっけ?」


レン「それは違う」


ひより「いやー、歳をとったのか最近耳が遠くなってね、近くで言ってくれないと」


レン「お前そんな歳じゃないだろ。

……これで聞こえるか?(屈んでひよりの耳に口を近づける)」


ひより「あー、今度は持病の「近くの声が聞こえない病」で近すぎると声が聞こえなーい(嘘)」


レン「こいつ……

わかった。買ってやるよ(諦めた)」


ひより「それでこそお兄ちゃん!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る