第13話 秋葉原再訪・グッズ戦争と隠蔽工作
日曜日。午後一時。快晴の秋葉原は今日も今日とて欲望と熱気に満ち溢れていた。 外国人観光客、紙袋を提げたオタクたち、そしてメイドカフェの客引き。そんなカオスな往来の中を一際異彩を放つ四人組が歩いていた。
「……人が多いですね」
不快そうに眉をひそめるのは、サングラスに帽子、さらにマスクで変装した美女――早乙女玲良。彼女は現役モデルだ。万が一にもこんな場所(オタクの聖地)にいるところをパパラッチされたら、事務所的にマズい。それでも来たのは彼女の仕事への執念……もとい、先日の「エロゲ同好会」で目覚めた探求心のせいだ。
「仕方あるまい、玲良よ。ここは魔都・アキハバラ。有象無象の欲望が渦巻くダンジョンだ」
隣を歩くのはゴシックロリータ風の私服(黒いレースのワンピース)に身を包んだ妹・叶羽。今日の彼女は「堕天使モード」全開だ。
「わあ、すごい人!お祭りみたいだね!」
そして、ふわふわとした白いワンピースで無邪気に燥ぐ灯乃ゆら。彼女だけは周囲の視線を気にせず、純粋に観光を楽しんでいる。
「……お前ら、固まって歩けよ。はぐれたら面倒だ」
最後尾を歩く俺――御影悠真は、深く帽子を目深に被り、周囲を警戒していた。 俺が警戒しているのは単なる人混みではない。もっと具体的で、致命的な敵だ。
俺の視線の先――駅前の大型ビジョンにデカデカと映し出される映像。
『累計発行部数500万部突破!TVアニメ第二期制作決定!』
『ブレイブ・ソウル、原画展開催中!』
そう。今、秋葉原では俺の漫画『ブレイブ・ソウル』の大規模なキャンペーンが行われているのだ。街中の至る所に主人公・カイのポスターが貼られ、書店には特設コーナーができている。もし、ここで俺が「作者(ミカゲ・ユウ)」だとバレたら、パニック必至だ。
「兄よ……いや、先生」
叶羽がスッと俺の横に並び、小声で囁いた。
「警戒レベルを上げてください。先ほどから街の至る所に『聖典(ブレソル)』の波動を感じます」
「ああ、知ってる。キャンペーン中だからな」
「もしや……『組織』は先生の来訪を予知して、包囲網を敷いているのでは?」
「自意識過剰だ。ただの偶然だよ」
俺は苦笑したが叶羽の目は笑っていなかった。彼女にとって、俺は今や「崇拝すべき創造主」。その神体が世間に晒されることを、守護騎士として極端に恐れているのだ。
「御影さん。あそこのお店、入りましょう」
玲良が指差したのは駅前の雑居ビルに入っている舞台衣装専門店だった。今日の目的は叶羽がショーで使う「堕天使の衣装」を完成させるための小道具(アクセサリー)探しだ。前回のコスプレショップのようなオモチャではなく、本格的な舞台用品を求めての再訪である。
「了解。……ゆらさん、迷子になるなよ」
「はーい!悠真くん、手繋いでいい?」
「えっ、いや、それは……」
「ダメに決まってるでしょ、灯乃さん。公衆の面前ですよ」
玲良がピシャリと制止し、俺たちはビルの中へと吸い込まれた。
◇
店内はベルベットやサテン、金属パーツなどが所狭しと並ぶ、プロ御用達の空間だった。
「……ふむ。悪くない」
玲良がサングラスを少しずらし、真剣な眼差しでショーケースを覗き込む。
「叶羽。今回のテーマは『堕ちた高潔』よ。安っぽいプラスチックはNG。真鍮か、古美仕上げの金属を探して」
「承知した。……ククク、我が右腕を封印するに相応しい『呪具』が見つかりそうだ」
叶羽もノリノリで店内を物色し始めた。二人は仕事モード(&中二病モード)に入ると周りが見えなくなる。俺は荷物持ちとして待機だ。
「ねえねえ、悠真くん!」
ゆらが俺の袖を引っ張った。彼女の手にはピンク色のふわふわした羽の飾りが握られている。
「これ、可愛くない?堕天使ちゃんの翼にどうかな?」
「……それは堕天使っていうか、フラミンゴだな」
「えー、可愛いのにぃ。あ、こっちは?ハートのステッキ!」
「魔法少女になっちゃうな」
ゆらのセンスは相変わらずメルヘンだ。だが、その無邪気な笑顔を見ていると、ここが修羅場(秋葉原)であることを忘れそうになる。
「……お客様」
不意に、背後から声をかけられた。ドキッとして振り返ると、店員の若い女性が立っていた。
「あ、はい?」
「あちらのお連れ様……もしかして、モデルの早乙女玲良さんと、御影叶羽ちゃんですよね?」
「ッ!?」
バレた。玲良の変装も、叶羽のオーラも、隠しきれていなかったか。店員さんは興奮気味に頬を紅潮させている。
「私、ファンなんです!特に叶羽ちゃんの『病みカワ』なインスタ、いつも見てて……!」
「あー、えっと……」
「サインとか、お願いできませんか!?」
まずい。騒ぎになれば人が集まる。俺がどう誤魔化そうか迷っていると、店内の奥から叶羽がスッと現れた。
「……フッ。我が正体を見破るとは、貴様、只者ではないな」
叶羽は堕天使ポーズ(右目で睨む)で店員に対峙した。
「か、叶羽ちゃんだ……! 生のご尊顔……!」
「よいだろう。だが、今は『極秘任務(シークレット・ミッション)』の最中だ。騒ぎ立てれば世界の均衡が崩れる……分かるな?」
叶羽が人差し指を唇に当てる。店員さんは「は、はいっ!均衡、守ります!」と謎の納得をして静かにサイン色紙を持ってきた。叶羽はサラサラとサイン(最後に十字架マーク付き)を書き、「礼を言うぞ、街の住人よ」とウインクした。
「……すごい」
俺は呆気にとられた。中二病も極まればファン対応として成立するのか。
「助かったぞ、兄よ。……いや、先生」
叶羽が俺の耳元で囁く。
「危ないところでした。私の正体より、先生の正体がバレることの方が重大事変ですからね」
「……お前、意外と頼りになるな」
「当然です。私は創造主の盾。さあ、買い物を済ませて脱出しましょう」
俺たちは玲良が選んだアンティーク調のブローチと黒いレースの手袋を購入し、店を後にした。とりあえず第一関門は突破だ。
◇
「次はどこ行くの?」
店を出て、ゆらが元気に尋ねる。時刻は午後三時。歩行者天国は最高潮の混雑を見せていた。
「資料(インプット)のためにも、最新のサブカルチャーを視察しておきたいわね」
玲良が言った。彼女はすっかり研究熱心なキャラになってしまった。
「なら、あそこの大型書店に行こう。漫画や画集の品揃えがいい」
俺が提案した。資料探しなら書店が無難だ。だが、それが間違いだった。
書店に近づくにつれて異様な熱気を感じた。店頭に長蛇の列ができている。整理券を持った人々が興奮した様子で並んでいる。
「……なんだ、あの行列?」
玲良が怪訝そうに見る。俺は嫌な予感がして列の先頭にある看板を見た。
『祝・アニメ化!ブレイブ・ソウル 原画展&ミカゲ・ユウ先生(の担当編集)トークショー 開催中!』
「ぶっ!!」
俺は変な声が出た。なんだそれは。聞いてないぞ。担当編集トークショー?笹倉さんが?ここに?
「あ!見て悠真くん!『ブレイブ・ソウル』だって!」
ゆらが看板を指差して叫んだ。
「悠真くんが好きな漫画だよね!すごーい、イベントやってるんだ!」
「……ほう」
玲良が目を細める。
「御影さんが『詳しい』と仰っていた作品ですね。……せっかくですし見ていきませんか?作者の演出論、勉強になるかもしれません」
「やめろ!やめよう!混んでるし!」
俺は全力で止めた。もしここで笹倉さんと鉢合わせたら?もし笹倉さんがマイクパフォーマンスで「実は今日、会場のどこかに先生が……」とか言い出したら?死ぬ。社会的に死ぬ。
「なぜですか?あなた、ファンなんでしょう?」
「ファンだからこそだ!遠くから見守るのが真のファンなんだ!」
苦しい言い訳をする俺の横で叶羽が顔面蒼白になっていた。
「……兄よ。マズいぞ」
叶羽が俺の服を引っ張る。彼女の視線の先。関係者入り口付近に見覚えのあるスーツ姿の女性――笹倉真尋の姿があった。彼女はスタッフと談笑しながらキョロキョロと周囲を見渡している。まるで誰かを探しているように。
「管理官(笹倉)だ……! まさか先生を捕獲してステージに上げるつもりか!?」
「ありえる……あの人ならやりかねない……!」
俺と叶羽は戦慄した。ここは敵地(ホーム)のど真ん中だったのだ。
「えー、行こうよぉ。私、グッズ見たいな!」
事情を知らないゆらが俺の手を引いて列の方へ向かった。
「ちょ、待てゆらさん!」
その時だった。
「――あれ? もしかして……御影先輩?」
背後から声がした。心臓が止まるかと思った。ゆっくりと振り返ると、そこにはカメラを首から下げたオタク風の青年が立っていた。 俺の大学の漫研の後輩だ。
「やっぱり御影先輩だ!奇遇ですね!」
「……人違いだ」
俺は帽子を目深に被り直し、裏声で答えた。
「え? いや、その猫背と死んだ目は先輩でしょ」
「人違いだと言っている」
「またまたー。先輩もトークショー見に来たんですか?担当さんが登壇するって噂ですよね。……あ、もしかして先輩、この『ミカゲ・ユウ』先生と名前が同じだから、気になって来ちゃった感じですか?」
後輩は悪気なく大声で話しかけてくる。周囲の客(ブレソルファン)が、「え? 名前が同じ?」「紛らわしいな」とざわつき始めた。マズい。このまま「実は漢字も同じで……」なんて話になったら正体がバレるのも時間の問題だ。
「……兄よ」
叶羽が動いた。彼女はバッと俺の前に立ちふさがり、持っていた黒いレースのストール(さっき買ったやつ)を俺の頭から被せた。
「え?」
「隠蔽(クローキング)だ!走れ!」
叶羽は俺の手を引き強引に人混みの中へと駆け出した。
「ちょ、叶羽ちゃん!?」
「御影さん!?」
ゆらと玲良が驚いて後を追う。俺たちは秋葉原の雑踏を黒いストールを被った不審者(俺)とゴスロリ美少女(叶羽)が先頭になって疾走した。
「待ってください先輩!なんで逃げるんですか!」
後輩もしつこく追ってくる。さらに、「なんだあの美少女?」「コスプレか?」「もしかして公式レイヤー?」と勘違いしたカメラ小僧たちまでが集まってくる。パニック映画だ。
「くそっ、こっちだ!あの雑居ビルの隙間へ!」
俺は叶羽を誘導し、電気街の狭い路地裏へと滑り込んだ。ビルの隙間、室外機の迷路。息を切らして走り続けようやく追っ手を撒いた頃には、俺たちは薄暗い路地の行き止まりにいた。
「……はぁ、はぁ……」
俺は壁に手をついて息を整えた。頭から被っていた黒いレースのストールがずり落ちる。
「大丈夫ですか、御影さん!?」
玲良とゆらが追いついてきた。二人とも息が上がっている。
「いきなり走り出して……一体どうしたんですか?」
玲良が鋭い視線を向けてくる。彼女は整った呼吸ですぐに冷静さを取り戻していた。
「あの男の人……あなたのこと『御影先輩』って呼んでましたよね?」
ギクリとした。
「普通に大学の後輩じゃないんですか?なのに、どうして犯罪者みたいに逃げなきゃいけないんです?」
玲良が一歩詰め寄る。ごもっともだ。普通の先輩後輩なら、挨拶を返せばいいだけだ。全力疾走で逃げるなど不審極まりない。「実は俺が『ミカゲ・ユウ』だからだ」と言ってしまえば楽になれるかもしれない。だが、ここでバレれば玲良やゆらとの関係がどう変わるか分からないし、何より「エロゲ同好会」という恥ずかしい活動の主犯が人気漫画家だと知れ渡るのは社会的自殺行為だ。
俺が答えに窮していると、叶羽がスッと前に出た。彼女はバサリと漆黒のスカートを翻し、玲良とゆらに向き直った。
「……フッ。勘が鋭いな、玲良。そして灯乃ゆらよ」
「叶羽?」
「バレてしまっては仕方あるまい。……兄は、追われているのだ」
「追われている?」
「ああ。兄はかつて……『組織(ギルド)』の構成員だった」
「は?」
玲良がポカンとする。叶羽は真剣な眼差しで即興の設定(デタラメ)を語り始めた。
「兄はかつてある巨大な『情報機関』に所属し、極秘データの管理を任されていた。……世間ではそれを『ブラック企業』と呼ぶかもしれないがな」
「ブラック企業……?」
「そうだ。兄はそこで過酷な労働(デスマーチ)を強いられ、心を壊されかけた。……見ろ、兄の死んだ魚のような目を。あれは組織で魂を削り取られた証拠だ!」
「それは元からでしょ」
玲良は即座にツッコミを入れたが叶羽は止まらない。
「兄は組織から脱走した。だが組織は裏切り者を許さない。さっきの男は組織の放った『追手(エージェント)』だ!」
「はぁ……?でもあの人、御影さんのこと『先輩』って……」
「そこだ玲良!奴らは隠語(コード)を使う!」
叶羽はビシッと俺を指差した。
「『先輩(ザ・シニア)』……!それこそが組織内での兄のコードネームだ!」
「……はぁ!?」
玲良が素っ頓狂な声を上げた。
「組織における『先輩』とは、すなわち『先に地獄(デスマーチ)を見た者』への皮肉を込めた称号!奴がそう呼んだことこそ、兄がターゲットとしてロックオンされた証拠なのだ!」
「……」
沈黙。路地裏に、室外機のブーンという音だけが響く。
「……叶羽。あなた、設定に無理があるわよ」
玲良が呆れたように言った。
「『ザ・シニア』って何よ。ダサすぎるわ」
「嘘ではない!現に兄は逃げた!普通の大学生なら後輩に挨拶されて逃げる必要などないはずだ!」
「それは……確かにそうだけど」
玲良が言葉に詰まる。確かに、「ただの後輩」から逃げる理由は説明がつかない。だが、「ブラック企業の追手(連れ戻しに来た元同僚など)」から逃げている、と解釈すれば……辻褄は合う。
玲良が探るような目で俺を見た。
「……御影さん。さっきの人、本当に『危ない人』なんですか?」
俺は覚悟を決めて、叶羽の話に乗っかった。
「……ああ。関わるとろくなことにならない。君たちを巻き込みたくなかったんだ」
嘘は言っていない。あそこで「ミカゲ・ユウ」だとバレて騒ぎになれば、確実に彼女たちも巻き込まれてSNSに晒されていた。ある意味で「危ない」のは事実だ。
「……はぁ」
玲良が深いため息をついた。
「分かりました。何か『言えない事情』があることだけは理解しました」
彼女は同情と軽蔑が入り混じったような目で俺を見た。
「マルチ商法の勧誘か、あるいはブラックバイトのしつこい店長か……詳しくは聞きませんが、トラブルメーカーなんですね、あなたは」
助かった。玲良の面倒事回避スキルと現実的な解釈が発動した。彼女の中で俺は「ブラックバイトから逃げている訳ありフリーター」か何かに格下げされたが、漫画家バレするよりはマシだ。
「そ、そうなんだ!迷惑かけてすまない!今日はもう解散しよう!」
俺が安堵した、その時。
「……すごい」
ゆらがキラキラした瞳で俺を見ていた。
「え?」
「悠真くん……組織から逃げてるんだね……!」
「いや、灯乃さん?今のは叶羽の比喩表現で……」
「ううん、分かるよ!だって、さっきの走り方……普通の大学生じゃなかったもん!
迷路みたいな道を迷わずに進んで……まるでスパイ映画みたいだった!」
ゆらは俺の手をギュッと握りしめた。
「コードネーム『先輩(ザ・シニア)』……かっこいい!大丈夫だよ、悠真くん。私、誰にも言わないから!悠真くんが『平和な日常』を取り戻せるように……私、協力する!」
「……あ、ありがとう……」
誤解がまた変な方向にねじれた。玲良は「ブラックバイトトラブル」と解釈したが、ゆらの中では「元・闇の組織のエージェント(脱走中)」という設定がそのまま採用されてしまったらしい。
「兄よ。追手は撒いたようだ。今のうちに帰還しよう」
叶羽がキリッと俺に頷く。俺たちはこそこそと路地裏を抜け、駅とは反対方向のタクシー乗り場へ向かった。
◇
帰りのタクシーの中。遊び疲れて眠るゆらと、スマホでニュースをチェックする玲良。 そして、俺の隣で満足げに微笑む叶羽。
「……やりすぎだ、叶羽」
俺は小声で文句を言った。心臓がいくつあっても足りない。
「何を言うのです。先生の正体を守るのが守護騎士(ガーディアン)の務めですから」
叶羽は嬉しそうに買ってきたブローチの袋を抱きしめた。
「それに、今日の逃走劇……次回の『ブレソル』のネタになるのではありませんか? カイが追手から逃れるシーンの……」
「……なるかもな」
悔しいが確かにあの焦燥感と、路地裏の閉塞感、そして「正体を隠して生きるスリル」は参考になった。俺は苦笑し、窓の外を流れる秋葉原の街並みを眺めた。
巨大ビジョンには、まだ『ブレイブ・ソウル』の広告が映っている。俺の描いたキャラが街を見下ろしている。その光景が、今は少しだけ誇らしく、そして恐ろしく見えた。
こうして俺たちの「グッズ戦争」兼「隠蔽工作」はなんとか幕を閉じた。だが、俺は知らなかった。今日、あの会場にいた後輩がSNSに投稿した写真――『黒い布を被って逃げる怪しい男と、美少女三人組』という画像が、「リアル・ブレイブソウルか?」「現代の忍者か?」とネット上でプチ炎上し、新たな火種となることを。
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