硝子の靴はなくても、彼女は幸せを掴んだ。

ミワちゃんとあすかの関係が、優しく伝わってきました。
出会いは偶然で、少し緊張をはらんだ場面なのに、二人の心が触れ合う瞬間がキレイです。
ミワちゃんの明るさの奥にある、家族の事情や噂への痛み。
そして、それを知ったうえで淡々とそばにいるあすかの素直さが、物語に静かな力を与えています。
ラストの「結婚したよ」という報告の場面が特に好きです。
苗字が変わることに添えられたユーモアが、ミワちゃんの人生がここから明るく続いていくのだと感じさせます。
出会い、支え合い、そして離れても消えない関係。
まっすぐな友情に触れられる素敵な作品です。おすすめいたします!