「勉強タイム」

それから俺たち三人は試験日まで勉強をした。世界の地理や歴史、その他この王都で生きていくための最低限の知識。学んでいく上で色々分かったことがある。


まず男の立場が低い理由だ。

今より800年も前のことだ。その時代にある疫病が流行ったらしい。それは女性にしか罹らず更に死に至らせるとまで来た。


人類はなんとか特効薬や対抗する魔法を編み出したが、既に女性の数は激減してしまったらしい。そこで当時の王は女性を保護する法律と、子作りを推進する法律を制定したらしい。だが、そんなことは些細なことだった。


突然女性がのだと言う。


その環境に適応する動物の根底のように、異質とも言えるその進化は人類を守るためだったのだろう。


現在では法律は無いが当時の価値観が残り形を変え、今に影響を与えているのだと言う。


まぁ女性が圧倒的に強くなった状態で比率が1:1になったらそもそものパワーバランスがおかしくなるのは明らかなんだけどな。


俺の感覚では筋力は同じくらいで、魔力量と魔力練度が女性の方が大幅に優位ってとこかな。

てか、めっちゃアドバンテージやん。それは立場弱くなるやん。


忌み子については二人から教えて貰った。

今からずっーと昔の話。ギルが生まれるより遥か昔の話らしい。


その昔、一人の男がひっそりと暮らしていたらしい。男は優しく真っ直ぐな人であったと。

そんな男もある日、少し離れた村の女に恋というものをしたらしい。男はすぐに告白をしたのだが、意外にも良い返事を貰ったのだ。

そして二人は幸せに暮らしたのだ。子供もでき、全てが円滑なように見えた。


だが、現実は違った。


女は突然男を鋭利な刃で殺そうとした。男はそれを受けてしまったのだ。そして男は女に聞いた、何故なのかと。


曰く、女は男の財産目当てだったのだと言う。離れの村では男が財産を蓄えているという噂があったらしいのだ。だからこそ女は男の告白を即座に受け入れたのだ。


男は悲しみで胸を裂かれそうになった。だが、男は目の前の女を恨もうとしなかったと言う。

おかしいのは、恨むべきなのはなんだと。


その瞬間男は辺り一面を消し飛ばした。そして心に決めたのだと言う。この"世界をリセット"しようと。

男は良いも悪くも魔法の扱いに長けていたのだという。そして魔法というのは精神状態が関係することがあり男はその傾向が強く、誰もが手をつけられない程には凶悪になったのだと。


男は暴虐の限りを尽くし、世界を滅亡寸前まで貶めたという。だが、人類は多大な犠牲を上で遂に男を殺した。


………で何が関係あるかというとその男の容姿が黒髪黒目だったらしいのだ。そこから畏怖の感情が生まれた。更に男の子供も生き残ったらしいのだが、その子供も黒髪黒目ときた。

それにより後ろ指を指されるようになったのだという。


「ちなみにこれは子供の時に聞かされる話なのですよ。」


レーナがそう言った。


「まぁ、そうなるのも分からなくは無いな。」


………だとしても現代の黒髪黒目が全員が全員そうなる訳では無いのだ。でも、ファーストインパクトは悪いんだろうな。

まぁ、今は恐れられているというより忌み嫌われているって感じだけどな。


「ふふっ。私は二人のことを優しいって事を知っているから大丈夫ですよ。」


「別にそんな気を遣わなくても大丈夫だよ?」


あれ?そんな険しい顔してたかな?


「まぁ、座学はこんなもんだろ。試験もに迫ってるしな。」


そうなのだ。気がつけば明日が試験なのだ。しっかりと頭に叩き込んだし、ギルの知識も入れたから大丈夫だとは思うけど。


「そうですね。そろそろ寝るとしますか。」


俺たちは各々眠りについた。


………………………………………………………


さて、一章の見所が次から始まりますよ。

次話から入学試験です。


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