第5話 生活

言葉を練る 魂が練られる


その繰り返しが、

本当に魂を練り上げると信じて


一日、一日と

労苦の合間に、あるいは労苦しながら


灯火を絶やさず、祈りを言葉にしつづける


寝て起きて食べて働いて寝る


その言葉らが、

そっくり生活そのままになるよう


働くために食べ、食べるために働くこと


この繰り返しが、一体どんな言葉になるか


絶望と虚無の垢に汚れ、寝床の闇に項垂れる手


この繰り返しの果てに、

言葉なんて残るのか


今は知らないわからない


だが、灯火はそちらに向かい続ける



一寸先は闇だが、

一歩踏み出すその分は、

灯火が明らかにするだろう


労働よ、時間の重みよ、

のしかかれ


刻一刻と、

勇気と忍耐を絞り出すように


私がかいた血と汗が、

そのまま命の糧となるように

祈りの言葉となるように

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