第5話 荻窪ダンジョン

 10時頃に始業式と新入生の入学式が終わり、下校となった俺たちはそのまま荻窪方面へと向かった。


 「一旦情報を整理するね。ダンジョンランクは現在A。死亡確定者はCランク二人とBランク一人。他は行方不明。ボスはおそらくSランク。情報は以上だ。今回僕らのすべきことは、他の行方不明になった人の捜索、ボスの撃破、核の破壊の三つってところかな」


 「ありがとう七瀬。入ったらすぐ遼のスキルでボス部屋に向かい、ダンジョンを制覇する。核が見つからなかったら救助者を探して脱出するけど、遼のスキルなら見つけられるだろうからそこは気にせず。核破壊をすれば、内部の生存プレイヤーは自動的に外に出される。最優先は、核破壊だな」


 「「「「了解」」」」


 久々に強い相手が出てきてくれそうでワクワクが収まらない。何のボスが来るだろうか。系統は何だろうか。大型か、人型か。考えるだけで楽しくなってくる。


 「ゆーくん、ここで自転車止めよう。それと、仮面付けなきゃ」


 「あぁ、そうだったな」


 「楽しむのはいいけど、バレるのはごめんだぞ、悠一」


 「悪い悪い。少しあせってたよ」


 俺たちは自転車を止め、ダンジョン前まで歩いて行った。ダンジョンの手前、バスターミナルには大量の人だかりができていた。みんなプレイヤーなのだろうか、見たことある顔もちらほらといた。


 「すっごい人だね……。よし、仮面付けちゃお」


 「もう長いこと仮面付けながら活動してるのに、なんか忘れちゃうんだよな」


 「まぁだいぶ力制限されるしね、この仮面」


 「でも、つけないと前みたいに追っかけられるぞ?それでもいいのか、お前らは」


 「「「「いやだ」」」」


 「……じゃあ黙ってつけろ。リーダーの命令だ」


 正直、俺もこの仮面はそこまでつけたくない。だがまぁ、身バレ対策のためには仕方ないのだ。もっとこう、便利な機能とかあればいいんだけどな……。


 まぁ、考えたってしょうがないか。とりあえず準備だ。


 「七瀬、武器」


 「はいよ、チェンジ」


 七瀬がそう唱えたとたん、俺の服装がダンジョン用の戦闘装備に変わった。いつ見ても便利だなこの魔法。仮面にこの魔法付与したら、一発で着替えれんのになぁとかっていうのは黙っておこう。


 「よーし、みんなも行くよ。チェンジ」


 全員が装備を整え、準備万端となった鼓動が高鳴っているのを感じる。久々に、強敵の予感がする。


 「よし、行くよ」


 そうして着替えを終えた俺たちは、ダンジョン周辺にできた人だかりの中へと進んでいった。

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