春のまなざし、揺れた心
朔舞璃月
序章
私は結希乃。今日は、友人の明日翔に会う為に、髪を結う練習をしている。鏡の中で見た自分が、昨日より少し大人びて見えた気がして、心の何処かが
そして、明日翔に会う日になった。いつものように、林檎の木のもとへ向かう道を歩く。風が頬を撫で、少しだけ髪が乱れた。木の根元に立つと、もう彼がいた。私に気づいた瞬間、彼の瞳がふっと揺れた。まるで春の陽が射し込むように、あたたかく、まっすぐな眼差しだった。その目に映る自分が、少しだけ知らない自分のようで、心臓の音が静かに跳ねた。
前髪に花櫛を挿したのは、あの人に気づいてほしかったから。けれど、そんなことを悟られたら、きっと恥ずかしくて俯いてしまう。
俺は明日翔だ。いつものように、結希乃と会う約束をしていた林檎の木のもとへ行くと、夕暮れの光に髪を結い上げたばかりの結希乃の姿が浮かんでいた。
今までの幼さが嘘のように、少し大人びた結希乃は、前髪に花櫛を挿していた。その瞬間、俺には彼女の髪に花が咲いたように見えた。
―――そして、俺は一瞬で心を奪われたのだ。
明日翔視点が短いのは普通に書きづらかったからです。すみません。
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