待ち合わせ

岩名理子

第1話 プロローグ

「13時、駅前の二宮金次郎像前」


 静まり返った部屋の中、僕はリュックを掴みながら呟いた。廊下に出て、時計を見る。現在の時刻は12時半。待ち合わせ場所までは15分ほどで着く。大丈夫だ。通常通りなら問題なく——むしろ余裕をもって着くはずだ。


 邪魔されるわけにはいかない、誰にも……いや、あいつらには。

 

 僕がひっそりと思いをよせる森田さん。必死でもぎ取った中学校の学園祭での買い出し係……ジャンケンだけど。しかも2人きりだ。


 玄関に座り込み紐靴をぎゅっと結ぶ。玄関を開け放った僕に、黒くうごめくものが飛びかかってきた——。

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