魔雪うさぎ
ただの一般ピーポー
第1話 魔雪うさぎ
世界は広い…なんかでかい鳥に連れ去られたと思ったら都会っぽい場所にいた。
やけに賑わっている…馬車もたくさん走っている。
そして周りには人の子供が…
逃げなくては!
危なかった…もうすぐで溶けるところだった。
寒いところの魔物は大抵雪でできているから温かいものに触れたり気温が高いと溶けてしまう。
じゃあいまなぜ溶けていないのかって?
答えはズバリ…雪魔法を使っているから!
そういえば鳥に連れ去られているときに…
「やあ!」
「あなたは?」
「僕は魔砂うさぎ!」
「私は魔雪うさぎ!」
「僕は博識なんだよ!何でも聞いて!」
「魔法って何?」
「ズバリ!」
「ズバリ?」
「魔力を使ってマナを操ること!」
「魔法には光の三原色みたいな基本魔法があってね!火、水、雷、草、白っていう基本の魔法から色が混ざり合うように魔法が派生していってるんだよ!」
「へー!ところでなんか鳥同士の距離が遠くなってない?」
「へ…?いやそんなことはないと思ぅ…」
話し相手がいなくなっちゃった――
…ってことがあったなぁ
今は路地裏の荷物?の後ろに隠れてるけど、
いつまた危機が訪れるか…
「よしこれで最後だな!」
「やっと帰れるぜ!」
「積み入れる荷物が多すぎるな」
「そりゃ1000年帝国の交易の要の街だぜ?」
なんか荷車に載せられたんだけど
「おーーい!これ馬車のところに運んでくれ!」
「やぁまた会ったね」
「あ、魔砂うさぎ!気になってたことなんだけど」
「なになに?」
「魔法の派生って何故できるの?」
「それはズバリ!」
「ズバリ?」
「絵の具みたいに重ねがけてるから!」
「例えば雪なら水を固めたら氷魔法になるでしょ?」
「うんうん」
「それを魔力で加工したら雪になるんだ!」
「へ〜ところでなんかりんごがころがって…あ!」
「うわぁ〜!!」
「魔砂うさぎーーー!!!」
魔法ってなんとなくでしか出せなかったけどあの説明で悩みが晴れた!
とりあえず飛んで旅をしてみようかな?
荷車から降りて安定した場所に行かなくちゃ…
やっぱ人が多くて飛べないかもしれない…
「あら?こんなところに…魔雪うさぎ?」
やば…逃げられない、魔法を強めとこう
「暑いんでしょうね…
こんなに強く雪魔法をかけて…」
こんなかわいい私なら誘拐もされ…る!?
「あぁ〜かわいいーひんやりしてるぅ〜」
「ねぇうち来ない?」
怪しい人にはついていくなと言われてるんだ
そこは丁重にお断りします
「え〜来ないの?」
この人顔が怖い…
でもこの高さなら雪魔法で飛べる!
「あ!待って〜!」
とりあえずあの怖い人からは逃げられた。
この調子で……何をしよう?
ん?なにか飛んで…
「避けてぇ!!」
「魔砂うさぎ!?」
…
…ん?ここは?
「お母さーん!起きたよこの子!!」
――「はぁ…巡り合わせるのって難しいのよねぇ」
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