第13話 天変地異
坂本家で伊藤さんと共に過ごしてから俺達は時間も時間だったから家を後にしようと玄関に向かう。
それから俺は坂本と杏奈ちゃんを見る。
坂本は「...お前らは不思議だ」と呟いた。
俺は「?」を浮かべてから坂本を見る。
坂本は「...アタシの考えを変えちまった」と苦笑する。
「坂本さん」
「な、何だよ」
「また杏奈ちゃんに会わせて」
「...勝手にしろよ」
ぶっきらぼうに言うが坂本は全く嫌がっている様に見えなかった。
俺はそんな姿を見ながら居ると杏奈ちゃんにいきなり袖を引っ張られた。
その事に驚愕しながら杏奈ちゃんに目線を合わせる。
それから笑みを浮かべた。
「どうした?」
「...」
杏奈ちゃんは折り紙を取り出した。
それからそのピンク色の折り紙を俺に手渡してからジッと俺を見てくる。
表情は変わってない。
だが、その折り紙を見てほしい、とでも言っている様に見えたので俺は手を見る。
そこには折り鶴があった。
綺麗な折口の折り鶴だ。
杏奈ちゃんは次に伊藤さんの袖も引っ張る。
伊藤さんにも同じ様に折り紙を渡す。
彼女は赤色の折り紙。
「亀?」
その様に話す伊藤さん。
伊藤さんの言葉に杏奈ちゃんは少しだけ笑みを浮かべてから頷く。
俺はそんな杏奈ちゃんに「これは折り鶴?」と聞く。
杏奈ちゃんは同じ様に頷いた。
「杏奈はな。...亀と鶴が好きなんだ」
「...それは...」
「その折り紙をお気に入りの色でお気に入りの生き物を折りお前らに渡すって事はお前らが気に入ったんだ。...杏奈がな」
坂本の言葉に杏奈ちゃんを見る俺。
それからジッと見てくる杏奈ちゃんに唇を噛む。
そして杏奈ちゃんの頭を撫でた。
杏奈ちゃんは恥ずかしそうな感じを見せる。
伊藤さんがその撫でた後に杏奈ちゃんを抱きしめた。
「私も愛してるよ」
そう伊藤さんは杏奈ちゃんを抱きしめる。
強く強く。
杏奈ちゃんはビックリして身を揺らす。
でも次にはニコッとした。
俺達は顔を見合わせてから笑みを浮かべる。
それから俺は「杏奈ちゃん。大切にするよ」と笑顔を浮かべてから杏奈ちゃんを見る。
伊藤さんも笑みを浮かべる。
杏奈ちゃんは恥ずかしそうに坂本の背後に隠れる。
「じゃあな。坂本」
「ああ。まあ気を付けて帰れよ」
「坂本さん。ありがと」
「ああ。気を付けて帰れ」
それから俺達は杏奈ちゃんと坂本と別れてから歩いてから帰宅をしようとした。
すると...河本に会った。
河本は「...あれ?負け犬達じゃん」と言った。
☆
「よお。クソ負け犬」
「...は?誰が負け犬って?偉そうに言わないでよ」
「お前だよクソ馬鹿野郎」
そう言いながら俺は河本を睨む。
コイツまさかとは思うが伊藤さんに打つかった男子生徒に色仕掛をしたんじゃなかろうか。
何故そう思うかと言えば。
コイツが耳打ちしているのを見たしな。
「...アンタなんなの?元彼女に対して」
「お前の事が計り知れなく嫌いだわ」
「はあ...いやまあそれならそれでも良いけど。つーかあんな坂本という売女と一緒に行動ってwww」
「は?」
流石の俺も聞き取ったその言葉が信じられなかった。
コイツ今、坂本を売女とか言ったか。
俺は河本に詰め寄る。
河本は「ちょっと近付かないで」と言う。
「アンタも穢らわしい」と俺に笑いながら言う。
俺は伊藤さんが掴みかかろうとする前に俺は河本に手が出てビンタしていた。
まさかの行為に河本は俺を思いっきり怯んだ。
俺に激怒する。
「アンタ!女に手を出したね!」
「お前の様な偏見野郎は死ね。...坂本は一生懸命に生きているんだ。浮気したお前の方がきたねーんだよ!売女はテメーだ!」
「どうなっても知らないんだから!」
「知ってるか?それは負け犬の遠吠えってやつなんだぞ」
「アンタってクズは...」
「なんとでも言え。俺はお前なんか居なくても幸せだよ。クソ野郎が」
そう言いながら小雨が降る中。
俺は河本を睨む。
河本は暗くなる世界を見渡しながら「信じられない。女をビンタするなんて」と悔しそうに去って行く。
俺はその姿に空を見上げる。
すると背後から伊藤さんが抱きしめてきた。
「私を、止める必要は無かった」
「いや。伊藤さんの手を汚す必要の方が無かった」
「...鮫島くんは相変わらず」
「そうだな。俺は変わらずだ」
それから河本の走り去った方向を見る。
で。
1日経った学校にて俺達は坂本、伊藤さん、俺。
その3人に対してイジメが更にエスカレートし始めた。
☆
俺は登校してから男子トイレで3人のリア充に詰め寄られた。
それから俺を見てくるリア充。
コイツら河本の仲間だな。
そう思いながら目の前を見る。
「調子に乗り過ぎだ。テメー」
「関奈さん泣いてたぞ」
これは参ったな。
あのクソ女。
考えながらクラスメイトを見る。
つーか論外のリア充を。
「知らんな」
そう言った時。
1人のリア充が俺の胸ぐらを掴んだ。
それからトイレの壁に背中で俺はぶち当たる。
衝撃で肺から思いっきり息が登り口から吐き出される。
痛みが俺の背中を駆け上る。
リア充は俺を睨んだ。
「お前さ。良い加減にしろよ?マジにここ最近は調子に乗り過ぎだわ」
「だな。河本さんの思いを考えろって話だ」
あー面倒臭いな。
さてどうしたもんか。
思っていると男子トイレのドアが思いっきり蹴り破られた。
それから坂本がぬっと入って来る。
女子にも関わらず男子トイレに。
俺以外の3人を睨む坂本。
「何してんだ。テメーら」
「坂本...!」
3人は「勉強の話なんだが」と坂本を静かに見据える。
坂本は「ああそうか。なら勉強はアタシが今から教える。テメーら今直ぐに教室帰れよ」と3人を思いっきり睨む。
3人は俺を睨み静かに教室に戻って行く。
俺は服装を直しながら「坂本。どうしてなんだ」と聞く。
坂本は「友人だから」と言う。
「友人...」
「アタシの友人をイジメるんならぶん殴る」
「...」
俺はヒリヒリする背中を擦りながら坂本に苦笑した。
坂本は少し恥ずかしいのか黙ってから赤くなる。
改めて俺は坂本を見た。
「サンキューな」と言いながらだ。
坂本は俺の言葉に目をパチクリしながらも柔和な顔で俺をみてきた。
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