#26 ボクが命ず
ハーレクインはぴょこんと木から飛び降りた。
短いスカートがめくれあがって群青サテンのTバックが露わになる。
目を奪われそうになる自分を呪いながら、佐倉は攻撃に備えて顔を逸らさずにいた。
「ああああああ⁉ ご主人‼ 今、ガン見してましてね⁉ この浮気者の節操無しぃいいい‼ Tバックなら男でも誰でもいいんですか⁉」
「違うわ……‼ 攻撃されねえように視線を切らねえようにだな……⁉ 一瞬の隙が命取りに……」
「うわぁあああああん! 普段はあんまり喋らないくせに、言い訳するときは饒舌になる典型ですぅうううう(´;ω;`)」
「ねえ、え?」
ハーレクインの声で二人はそちらに向く。
するとスカートの裾を両手で摘まんで中身を見せつけるハーレクインが立っていた。
「くっ……」
「〝くっ〟って何ですかぁあああああああ⁉ コンチクショウがぁああ(´;ω;`) かくなる上は……! えいっ////」
リルは顔を真っ赤にして自分のスカートをたくし上げる。
中から現れたのは可愛いアヒルちゃんがウインクするパンツだった。
「それでどうしろってんだよ⁉」
「やっぱりアッチがいいんじゃないですかぁあああああ⁉ 〝くっ〟って言えやぁあああああ(´;ω;`)」
その時佐倉の耳元でハーレクインの野太い声がした。
「フル勃●まであとわずか……って感じ?」
佐倉はリルを抱いてその場を飛び退き、パラパラを宿した手をハーレクインに向けた。
「ざけんな……! ガキもオカマも願い下げだ……! やれ! パラパラ!」
「うぎょぎょぎょぎょ……!」
皮膚を食い破って触手が姿を現し、捻じれて槍のように変形する。
同時に佐倉の手首から先がうねりながら伸長し、ハーレクインに襲い掛かった。
「やん♡ グロテスク♡ 触手プレイも嫌いじゃないお?」
ちらりと舌を出して微笑むと、ハーレクインは指輪に口付けて言った。
「ボクが命ず。護れ
人差し指に付けたリングが小さな丸い盾に変わる。
ハーレクインがそれで触手の槍を弾くと、触手の先端が粉微塵に爆ぜた。
「ありゃ? 見掛け倒しかにゃ? これならヌードでもイケたのにね?」
そう言ってハーレクインが佐倉たちの方を振り向くと、すでに佐倉とリルの姿はなかった。
「ひゅぅ♪ 逃げ足は速いんだ! でも、この庭からは逃がさないお?」
口笛を吹きながら、ハーレクインはゆったりとした足取りで歩き出した。
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